2014年1月2日木曜日

2014年を迎えて

新年おめでとうございます
 新年にあたり、池田香代子さんの「新春におもう」と、世話人の皆さんなどからの「新年にあたって一言」をお送りします。

「二つの道」
  池田香代子 
 昨年十二月十三日、特定秘密保護法が公布されました。
 どの世論調査でも、反対や慎重審議を望む声が八割近くに達しました。単独の法案に反対する大小の集会やデモが全国に広がったのも、近年まれに見る現象でした。メディアも、最終的にはごく一部をのぞいて反対や懸念で塗りつぶされました。
 それでも、政府与党はこの悪法を通してしまいました。
 その通し方が問題でした。議会運営が異常だったのです。もしも、多数派が思いのままに法案を通していいのなら、委員会も本会議も不要です。選挙ですべては決したのですから。
 そうではないのが、民主主義的な議会です。民主主義は多数決ではありません。そのことを、人類はギリシャの昔に学んだはずです。多数派は少数派の意見に十二分に耳を傾け、歩み寄るべきは歩み寄って、そのうえで賛否を問う、そのふるまいのフェアネスにより、多数派は権威を得るのです。のっけから数の論理で押し切ることは権力の濫用であって、そこに万人が認める権威は宿りません。
 議会には、長年かけて培った慣例があり、それにしたがって議事を運営することが、審議を実のあるものにする知恵であり、とりもなおさず民主主義の実践です。しかし、先の国会では、理事会は軽視され無視され、委員長特権が横行し、野党の委員長ポストが取り上げられ、おざなりな公聴会が開かれ、ばたばたと法案が通過してしまいました。
 民主主義に反する議会運営の先に、道はふたつしかありません。こうして手に入れた権力で、多数派がますます思いのままに突っ走る、というのがひとつ目の道です。その行く先は、少数派の存在すら認めないファシズムです。ナチスは民主主義的なワイマール憲法のもとで政権を確かなものにしましたが、その過程ではやはり異常で非民主的な議会運営が行われました。そうでもしなければ、ファシズムは権力を握れないのです。
 もうひとつは、権力が民主主義から逸脱することを嫌悪した人びとが、権力にたいしてレッドカードをつきつける、という道です。人びとが、多数派が権力の源泉としてきた「多数であること」を、選挙によって否定するのです。第一次安倍内閣は、強行採決を連発したあげく、権力の座を追われたのでした。
 選挙以外でも、人びとはあらゆる民主的方法で、議会内の反民主主義にイエローカードを積み上げます。デモや集会や声明によって、議会の少数派に、ルールに沿って抵抗する正統性をあたえるのです。
 今年、わたしたちはどちらの道を行くことになるのでしょう。わたしたちは今、まさに歴史的な岐路に立っています。あいにく権力は貪欲です。権力は眠りません。次から次へと、非民主的な手法で非民主的な施策を繰り出してきます。それは、むしろわたしたちのチャンスです。イエローカードをつきつける機会がそれだけたくさんある、ということなのですから。
 みなさま、力をあわせて、二〇一四年をよい年にしましょう。
【池田香代子】ドイツ文学者・児童文学者・翻訳家・エッセイスト
グリム童話の翻訳をライフワークにしながら、アキフ・ピリンチの『猫田たちの森』の翻訳で第1回日独翻訳賞を受賞。1995年に、ヨースタイン・ゴルデル著『ソフィーの世界』ドイツ語版からの重訳をNHKより発表。著書、訳書多数。世界平和アピール七人委員会のひとり。ベストセラー『世界がもし100人の村だったら』の印税7千万円は、日本在留難民支援、アフガニスタン難民キャンプの女子中学女学院建設、パレスチナの水道タンク等に提供。



「共同の架け橋」=革新懇運動の
         流れを太く強く
新年にあたってひとこと
○杉井 静子(弁護士)
 秘密保護法反対に結集したエネルギーをなんとしても「廃止」に向けた運動につなげたいですね。
○高岡 岑郷(東京革新懇代表世話人)
 蛻の殻の憲法を次代に手渡すわけにはいきません。甦らせるために、新しい出発です。
○森 修覚(日本宗教者平和協議会 僧侶)
 違憲の議員で違憲の悪法強行は、イケン!
国豊民安(こくふみんあん)兵戈無用(ひょうがむよう)≪無量寿経より≫
※「豊かな国は民が安心できる。兵隊も武器も無用の国」の意味。
○鶴見 祐策(弁護士)
 今年こそ、共同の闘いの力量がためされる重要な時期となりそうです。平和と民主主義を守る運動に力をつくす決意です。
○若林 義春(日本共産党東京都委員長)
 昨年の選挙では、大変お世話になりました。今年こそ、安倍政権の驚くべき悪政を共同の力でうち破り、政治の新しい流れを発展させましょう。
○新 千明(新婦人都本部会長)
 “チョット前なら覚えちゃいるが、一年前だとちとわからねえな”何てことにはもうならない!盛り上がった運動も政治の場で結論が出るとしぼんでいくパターンはもう終わり。原発ともTPPともつながっていることを見抜いた国民の怒りとたたかいはもう止まらない。忘れまい!忘れてはならない!天下の悪法を強行した政党を、手をかした政治家よ!さらなる共同と連帯の力で追いつめていこう。
○三上 満(教育評論家)
 二〇一四年は、歴史的なたたかいの年になることでしょう。がんばりましょう。
○三好 鉱一(三多摩革新懇)
 暗黒に 向かう暴走 許さじと 今新たなる 光のさして
○松本秀典(東京地評副議長)
 二〇一四春闘スローガンは、「闘いとろう 大幅賃上げ、くいとめよう 憲法改悪、許すな 雇用・くらし破壊の暴走政治」です。このスローガン通り、奮闘します。
○工藤 芳弘(都教組委員長)
 日本国憲法改悪と安倍「教育再生」を許さず、憲法がいかされ、どの子も大切にする教育の実現に向けて、全力でたたかいます。
○中山 伸(革新都政をつくる会事務局長)
 猪瀬知事の巨額資金提供へのごうごうたる批判の世論と安倍政権の秘密保護法強行への怒り!「都政転換、ストップ安倍政権暴走」の幕開けです。
○宮川 泰彦(自由法曹団東京支部幹事長)
 憲法を守るため頑張りましょう。
○小松崎 栄ALLA代表世話人)
 東南アジア諸国連合、ラテンアメリカカリブ海諸国共同体など平和と非核の地域共同体が広がっています。また非同盟諸国や世界の世論で、アメリカのシリア攻撃を阻止し、イラン核開発での話し合いも始まりました。安倍内閣の「力の攻撃」は時代遅れです。憲法をいかし、東アジアの平和の共同体づくりに尽力しましょう。
○星 実(東京商工団体連合会)
特定秘密保護法など悪法が次々と成立し、また政党の離合集散が行われています。所費税増税も4月に実施されます。庶民に目が向いていない政治を変えなければなりません。
○角倉 洋子(東京革新懇世話人)
「人間講座」運営委員の青年ら(二〇一一年七月山田洋次監督講演から参加)との絆を深め、講座の発展に努めたい!
○松元 忠篤(東京革新懇代表世話人)
 都政も国政も激動の情勢です。あせらず、あきらめず、がんばりましょう。
〇折井 暁(立川革新懇事務局長)
 「戦後のレジームからの脱却」を強引にすすめる安倍政権と国民との矛盾は深まる一方です。「要」であり「かけ橋」となる革新懇の役割は重要であることを心に頑張ります。
○星 憲彦(三多摩革新懇事務局長)
 三多摩革新懇は、秘密保護法が廃止・撤廃されるまで闘いつづけます。
○渡辺 康信(足立革新懇)
安倍内閣の支持率が四〇%台へ下落。今年もまた激動の情勢になることはまちがいなし。秘密保護法や集団的自衛権行使を絶対認めない大きな、これまでにない闘いを起こし、安倍内閣の退陣を求め全力を尽くしたい。
○小川 講平(目黒革新懇事務局長)
 安倍内閣は、国民の反対や慎重審議の声を無視して秘密保護法を強行採決、生活保護の改悪、社会保障プログラム法の成立など、国民生活を省みず、財界べっ
たり、米国言いなりに進む、あまりにも酷過ぎる最悪の内閣です。安倍内閣が進める「戦争できる国づくり」を国民の皆さんと断固阻止することが必要です。地域のみなさんと一緒に革新懇が掲げる「三つの共同目標」に向けて大きな運動にしていきたいです。
○楠見 宏義(世田谷革新懇事務局長)
 「アベノボーソー」をストップするため、世田谷の地でがんばります。
○中釜 達徳(中央区革新懇)
 安倍政権の暴走に大きな国民運動をまきおこすため革新懇の役割は大です。
○今村 亨子(西東京革新懇事務局長)
 秘密法を撤廃するために、革新の政府をつくるために運動しましょう。
○新堰 義昭(東京革新懇代表世話人)
 「一点共闘」を確実にやり遂げてこそ、国政を変える共同の虹がかかる


 

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