2011年12月24日土曜日

絆を深め 共同を広げて 希望の年に

                                                                 岩佐 ねなしかづら 

三月のこと

生活上の不安なく、もてなしシャワーでみんな良い顔

~ 山谷ホスピス施設「きぼうのいえ」山本雅基さんに聞く ~
3・11という未曾有の東日本大震災を経験し、東京革新懇「人間講座」(20夜)では昨年7月、山田洋次監督を招き、「『寅さん』から『おとうと』へ、人間の絆」をテーマにした講演会を開きました。  
その映画『おとうと』で鶴瓶が演じる弟を看取る家のモデルになった、山谷にあるホスピスケア施設「きぼうのいえ」を訪問し、理事長の山本雅基さんにインタビューしました。
「きぼうのいえ」は、身寄りがなく、末期がんなど余命にかぎりのある人のための「ホスピス」で、生活保護費をもとにしていますが、経営は赤字。山本さんは、震災以降寄付が減少し運営が困難になっているが、「愛は無限」であり、限られたパイの奪い合いではなくて乗り切っていきたい、と述べました。
著書「山谷でホスピスやっています」(実業之日本社)が参考になります。

運営の基本的方針は
施設ではなく「いえ」であり、入居者とスタッフによる「大きな家族」であると思っています。お酒もタバコも、近所のパチンコ屋も自由、消灯時間の決まりもなく自己決定権を尊重し、人間関係・絆を大切にして、人生の最終章を迎える場所です。
 どんな時に喜び、生きがいを感じますか
 「神も仏もあるものか」と言っていた人が、この「いえ」でみんな穏やかな良い顔になります。もてなしシャワーで変化するからです。
ドヤ(簡易宿泊所)で失禁して帳場さんから殴打の罰を受けた人が、ここでは、若いヘルパーさんからまっとうなケアを受けることができます。はじめは仰天し、いぶかしがりますが、プラスのストローク(歯車)が働き、そのうちに「ありがとう」と挨拶がでるようになり、人間関係が円満になります。

人生も「終わりよければ、すべてよし」?
 人は、どこからでもやり直せる、生を全うする道が開かれている、早い、遅いがあってもと思います。
映画「おとうと」のモデルになった反響は
 寄付の申し出ではなく、「私も入りたい」という電話が多くありました。家族があり、裕福な人でも、寂寥感を持っている人が多いからではないでしょうか。

3・11を入居者の皆さんは、どのように受け止められたでしょうか
 テレビを観て泣いていました。負けた人生経験があるので心やさしく、敗者として同情するからでしょう。

行政・自治体に望むことは何ですか
 寝る場所、たべるもの、そのほか生きていくための最低限の環境改善が重要です。福祉活動には金を出すが、口を出さないで後押ししてもらいたい。福祉・介護も法律でがんじがらめ、しなやかでソフトな行政上の配慮をお願いしたい。(文責;編集部)

新年のメッセージ

 東京都狛江市長 矢野ゆたか
東日本大震災では、被災地の行政機能がストップする事態が生じ、その機能が再確立するまでは、住民は自らを守り、地域で助け合うことが求められました。また復興に向けては、行政任せではなく、自分たちのまちを取り戻す、あるいは新しいまちを作り出す努力が必要です。あらためて、行政の危機管理とともに、「住民力」が問われているように思います。
市長になって15年半、住み良い狛江づくりに努めてきましたが、私の終極の目標は「住民自治のまち」を築くことです。それには、行政や市民の意識改革と力量の蓄積が不可欠であり、長い年月の地道な積み重ねが求められます。そこへ着実に接近しようと、「…してあげる政治」から脱却したい、まちづくりでは、市民が一丸となれる共通の基盤をつくりたい、市民には市政に参画するとともに、役割に応じた責任を果たして欲しい、こんな思いでがんばってきました。
いざという時に備えるためにも、この方向をさらに前進させなければと決意を新たにしています。


つつましき みちのくの人哀しけれ 苦しきときもみづからを責む

新 千晶 新婦人都本部会長 
「日本は変はる」「変へねばならぬ」という若者の声 轟然とおこれ(長谷川櫂‐震災歌集)
  2011311、また特別の日が増えてしまった。時の流れは悲しみや辛さを薄めてくれるが忘れられない過去、忘れてはいけない過去があることを私たちは学んでいる。「今日がどんなにやるせなくても明日は今日より素晴らしい」(サザンオールスターズ)どんなことがあってもいのちこそ第一!被災地を忘れない!生きて生きて生き抜いてともに希望の未来をつくっていこう。

 (被災直後に生まれた赤ちゃんは希・のぞみと名づけられた)

“政治のあり方を変えたい”との世論が広がる

若林義春 日本共産党都委員長
三月十一日の大震災と原発事故以降“こんな政治でいいのか、政治のあり方を変えたい”という思いが国民の中に大きく広がっています。
昨年発足した野田民主党政権は、大震災と原発事故による被災者の願いを根本からふみにじるだけでなく、TPPでも、沖縄の米軍基地移転でも、消費税増税でも、これまでの自民党政権でさえできなかった大悪政を民自公の「オール与党」体制で強行を狙うなど、最悪の反国民的政権に転落しました。それだけに、民主党政権と自民党など、「二大政党」に対する国民的失望も大きくひろがっています。アメリカと財界言いなりの異常な政治を転換できる条件は、これまでにないものとなっています。まさに革新懇の出番の情勢です。
同時に、解散・総選挙が行われる可能性がつよまっているだけに、この歴史的政治戦で日本共産党の躍進で政治の流れの民主的転換の第一歩を築くために総力をあげて奮闘する決意です。ごいっしょにがんばりましょう。

非日常を日常に戻せ

           早乙女 勝元
平和は特別なものではない。
 ごくありふれた日常なのだと思う。その日常が非日常に一変したのが、3・11の原発による人災だった。「平和利用」「安全神話」に、多くの人たちが、まんまと乗せられた結果である。
 ところが、かつての侵略戦争も「東洋平和」のための「神国日本」で、それ行けどんどんとばかりに既成事実が先行し、戦争をどこでどのように収束させるかの国の方針は何もなかった。全国の諸都市が焦土となり、民間人六十万人余の生命が失われた。そして、その傷痕は多くの被災者の疼きとなり、戦禍は今も続いている。高裁での東京大空襲訴訟に注目するゆえんである。「過去の教訓を学ばぬ者は、再び同じ過ちをくり返す」は、まさに至言で、私たちはいつも社会的感覚と批判精神を欠いてはならない。次世代のためにも、一刻も早く、非日常を日常に取り戻さなければ・・・。
           (復興を願う気仙太鼓)

「人間」はどういう存在か

           三上 満
大震災・原発事故のもたらした災害は計り知れない。しかしその中で、私にとって確認できたひとつの事がある。
それは人間というものが持っているふたつの特性だ。ひとつは人間が、立ち向かい挑む存在であるということ。私が訪れた大槌町でも名産の荒巻鮭など水産加工の復活に、ゼロから挑んでいる人たちと交流できた。被災地にはそういう無数の挑みが広がっている。
もうひとつは、人間がほんらい利他的・共感的な存在であるということ。無数の人びとが心をゆさぶられ、いろいろな形で手をさしのべた。私もささやかだが帰宅困難者となったあの日、たくさんの好意を受けた。
誰しもがあじわった大震災後の“人間体験”は、競争や序列化や自己責任が、決して人間ほんらいのあり方ではないということをあざやかに示した。それは人間の明日を拓くことを使命としている、教育のあり方をも深く示唆していると思う。          
           (立ち上がった若いお母さんたち)

行動や模索をはじめた青年

         民青同盟東京都委員会 岩崎明日香
3.11東日本大震災と原発事故は、多くの若者にとって「自分も何かしたい」「このままの日本でいいのか」など、社会と生き方について根本から問うものとなっています。このかん、東京の民青同盟は、日本共産党と共同で宮城県石巻市に「東京・若者ボランティアセンター」を開設し、のべ650名以上の方と一緒に被災地支援にとりくんできました。そのうち70名以上の方がビラやポスターなどをつうじて申し込まれた方です。「被災地支援のためのサークルをたちあげ、ずっと被災地支援に行きたいと思っていたが受け入れ先が見つからず、偶然街頭でみかけたポスターに電話したらやっと行けることになった」という方が続々と参加してくださいました。「被災者本位の復興を妨げているものは何か」「被災地での非正規切りと自分の働き方が重なる」「原発ゼロの日本は可能か」など、行動や模索を始めた青年と広くつながり、今後の日本の針路をともに探求したいと思います。
                    (支援活動に励む若者)

2011年11月9日水曜日

オリンピック招致よりも防災対策を  3職場革新懇

余震が続き、首都圏の直下型地震が心配される中、営団地下鉄、西武鉄道、全日空など交通関係の労働者がつくる職場革新懇が共同で、「首都圏地震・津波と公共交通の防災対策」と題するシンポジュームを、924日に東京労働会館で開催、約60人が参加しました。
 
首都圏地震の危険増大
日本科学者会議災害問題研究委員会の坂巻幸雄氏は、3・11東北地方太平洋沖地震が日本列島全体に及ぼした影響は大きく、顕著な誘発地震が続いており、首都圏での地震発生の危険は、より厳しくなったと捉える必要がある、と警告しました。そして、「図らずも近づく首都直下地震の予行演習となった感がある」と指摘、浮き彫りになった課題として、高層マンション、液状化、津波対策、交通渋滞・帰宅難民・物流確保などをあげ、「防災・減災運動の質と量を、この際急いで高めなくては、国民の生命と安全は守りきれない」と、訴えました。

予防原則で防災対策を
都政問題研究家の末延渥史氏(日本共産党都委員会自治体部)は、「問われる政治の責任」として、地震被害想定におけるタブー(高速道路、新幹線、原発)を告発、その目的が人命と都民の生活を守ることではなく、政治や経済といった首都機能を守ることに主眼が置かれていると述べました。財界戦略の自己責任論と石原都政による震災対策条例を批判し、「都市型スーパー災害」に備えて、「予防の原則」に立ち返る必要がある、と強調しました。

安全軽視の人減らし
東京メトロ労働者の五味洋氏は、3・11震災時に、駅や施設の安全点検した体験をリアルに報告し、乗務員のワンマン化、要員の削減が進められているが、災害時の安全対策からも人減らしを止めるとともに、非常時備蓄倉庫の充実が必要と訴えました。


フロアからの発言
フロアからは、次のような発言がありました。<全日空>地震・津波で羽田飛行場が“陸の孤島”になる危険。労働時間が延長され、保守点検の要員が削減されている。<地下鉄>3・11震災時に、メトロ86本、都営35本の電車が駅間で緊急停車。同時多発では、救援隊は来られない。<都庁>3・11震災時、民間委託の防潮扉が閉まらなかった。<古館都議>石原都知事はオリンピック誘致に執着しているが、防災の充実が一番。
参加者からは、「首都圏の交通を維持するために現場の労働者の役割は大きく、人減らしが安全を損なっていることがわかった」「自宅が立川断層に近い。都政が責任を放棄していることで被害は増すとのこと、そうさせない運動が大切」などの感想文が寄せられました。                  (写真は、液状化した臨海部)

2011年10月7日金曜日

「混ぜる」ことに可能性 松本哉さんが講演 

東京革新懇は、9月10日世話人会・代表者会議を開催しました。その記念講演として、インターネットで原発ゼロのデモを成功させたことで有名な松本哉氏が『どう共同を広げるか、私の経験』と題して講演しました。

楽しくなくっちゃ革新懇じゃない!            小金井革新懇が結成


小金井市で911日、32人の呼びかけ人によって小金井革新懇が結成されました。東京革新懇はすべての自治体で地域革新懇をつくろうと取り組んでおり、3年前に結成された東久留米革新懇に続くものです。詳しくは「地域から」をご参照ください。

2011年10月6日木曜日

安心できる住居なくして真の復興はない        中島明子(和洋女子大・日本住宅会議・東日本大震災女性支援ネットワーク)


■ハウジング・ファースト
 住宅を失った路上生活者の支援をテーマにする中で、生活を再建するためにはまず安定した居住の場の確保が重要であり、その上で一人一人が抱える問題に対応した支援を行うべきだとして、ハウジング・ファーストを掲げて研究してきました。今回の震災でも被災者にとってまず安心して寝ることができる住まいを優先的に確保すべきです。被災者は現在様々なところで暮らしていますが、住宅の再建は今後も最重要課題です。

以下、詳しくはこちらのページへ。

2011年7月27日水曜日

人間講座 20夜 3.11犠牲者・被災者に思いをはせ「人間の絆」を考える

山田洋次監督
七月十日午後、東京革新懇「人間講座」20夜「『寅さん』から『おとうと』へ人間の絆」が、日本教育会館ホールに七百五十人の参加者を得て開かれました。第一回「寅さんから見た人間社会」(905月)でスタートしたこの講座に、山田洋次監督を再び迎え、東京革新懇結成三十周年記念として、実行委員会をつくり企画されました。
「男はつらいよ」の主題歌でオープニング、「ビリーブ」、「見上げてごらん夜の星を」の歌で、311の犠牲者・被災者に思いをはせました。
中山浩彰実行委員長
山田監督は、「男はつらいよ」「たそがれ清兵衛」「学校」などの映像を紹介しながら、家族、人生、学問などを考える味わい深いトークで、参加者に感動を与えました。  若者と山田監督のトークも行われ、若者の生きづらさなどが率直に語られました。
会場で被災者救援のカンパが取り組まれ、革新懇会員・ニュース読者も増えました。
青年と山田監督のトーク
※「人間講座」とは;“社会を変えるのは人間だから、その人間を深く知ること、一人ひとりが主体的な人間になることが大切”と、作家の故藤原審爾さんの提唱で開始された。



新たな共同響き合い~全国革新懇・第31回総会~

運動のテンポが政治の発展に影響
全国革新懇は716日、第31回総会を開催しました。「報告と提案」は、東日本大震災、原発大災難に遭遇するという大激動の情勢のもと、「新しい政治」を探求する巨大なうねりが起きていると分析し、「いま革新懇の運動と組織づくりがどのようなテンポですすむか、は今後の日本の政治の発展に影響」と指摘、30周年の到達を確信に、飛躍をめざそう、訴えています。最後に、アッピール「原発からの撤退と新しい政治を求める国民的な共同をすすめましょう」と採択しました。東京からは、各革新懇から30人が参加し、全日空革新懇、西武革新懇の代表が発言を行いました。 

東京革新懇 事務局長会議
 東京革新懇は611日に、地域職場革新懇の事務局(室)長会議を開催しました。
乾友行全国革新懇室長が「激動の情勢と革新懇運動を考える」と題して講演、大震災で「日本のあり方」が問われているが、震災で突如、問題が浮上したのではなく、もともと自民党政治がゆきづまり、桎梏となっていたと解明しました。各地の成功例を紹介し、地域の多彩な要求・関心事をとりあげ、疑問にも上からかぶせないことが大切と強調、幅広い無党派の人にも声をかけやすい「全国革新懇ニュース」の普及を訴えました。
事務局からの未結成地区での『出前学習会』などの提起を受け、組織の拡大・強化で交流を深めました。

2011年6月9日木曜日

新連載 「貧困と格差」のない社会をめざして ①

 連載「東京における日米アンポを斬る」(2010年3月号~2011年5月号)に続いて、「構造改革」路線が招いた「貧困と格差」問題をテーマに取り上げます。多角的な視点から、「貧困と格差」の実態に迫り、「国民が主人公」の社会をめざします。

第一回
「人生エンディングにおける格差」
東京宗教者平和の会 事務局次長 
森 修覚(僧侶)
「知を力に」のページに掲載
このシリーズに望むテーマや感想・意見をお寄せ下さい。

2011年6月8日水曜日

原発事故問題での学習会あいつぐ

  東京電力はようやく、福島第1原発1~3号機すべてでメルトダウンが起きていたことを認めました。収束の目処もたたず、綱渡りの危険な状態が続いています。原発の「安全神話」が破綻し、国民の世論は、原発依存エネルギー政策からの転換へ動き出しました。国民の原発事故に対する関心は高く、町田、西東京、日野、練馬、文京、荒川、三多摩の各地域革新懇、東京国公、地下鉄の職場革新懇が学習会を開催しました(予定含む)。地域・職場のニーズに応えた、タイムリーな企画は革新懇らしい取り組みです。
   地下鉄革新懇は5月19日に東京労働会館で、総会の記念講演として市川富士夫氏を招き学習を行いました。広く参加を呼びかけ、地元豊島区住民など100人余の参加者がありました。
 地下鉄革新懇の講演内容は、 「知を力に」のページへ。

立山学さんを偲ぶ 「変革の力は民衆の運動と闘争の中にしかない」

                     屋代 眞(新宿区労連事務局長)
 また一人、ジャーナリストでありながら、革新陣営の論客が2月24日、この世を去っていってしまった。社会党・総評ブロックで育ち、60年代には社青同委員長、70年代には大田協会(大田薫氏率いる学校)の機関誌『社会主義』の編集長を務めた立山学さん(写真)、そうした立山さんが全労連の地域組織である新宿区労連の顧問を長年にわたって引き受けてくれ、情勢の捉え方や運動の戦略について、貴重なアドバイスをしてくれた。
 当時、社会党の活動家たちからは新宿区労連に肩入れすることで「おかしいじゃないか」とよく言われたということであったが、立山さんは60年代・70年代の社共共闘の時代と違い、80年代に入ると第2臨調行革、国鉄分割民営化攻撃によって、総評が解散に追い込まれ労使協調の「連合」が労働界の支配権を体制のバックアップで握り、社会党系の左派の活動家も含めて大方が、革新の立場を放棄し、革新統一に背をむけ、保守との野合に走ってしまっていたことから、自分としてはこれ以上つき合わなければならない義理も、筋合いもない、ということで「活動家の良心に従ったまでだ」と語っていた。
 東京革新懇の代表世話人も引き受け、「公共交通を考える」講演会(2005年6月10日)では、「相次ぐJR事故の共通点は、『稼げ、急げ、隠せ』の企業体質だ」と指摘、「命と安全を守る一大国民運動を呼びかけた。
そして、「変革の力は民衆の運動と闘争の中にしかない」と固く信じ、常に民衆の立場からどんな困難も恐れず問題を提起しつづけてきた。その信念は、今日の閉塞感に覆われた社会を打破していく上で、私たちが受け継いでいかなければならない。

 立山 学さん(東京革新懇代表世話人)
2011年2月24日、口くうガンのため逝去。 
1935年 熊本県生まれ。59年 九州大学経済学部卒業。60年 安保闘争の中、雑誌『社会主義』の編集者として着任。61年 三池闘争支援のため「三池を守る会」を組織化。81年 労働戦線の「右翼的」再編に反対し、労働運動研究センタ―で活動。86年「国鉄の分割民営化反対東京会議」結成で幹事に。1990年代~2000年代 国鉄の分割民営化問題の追及継続と同時に、日本育英会労組などと連携しつつ独立行政法人の民営化にはらむ利権問題を暴露。『JRの光と影』(岩波新書)など著書多数。

参議院憲法審査会の規程制定強行に抗議

  5月18日、参議院本会議で、賛成218、反対11(日本共産党・社民党)で、改憲原案の審査権限を持つ参議院・憲法審査会の規定制定が、十分な論議も行わない中で、強行可決されました。
一部に、東日本大震災・原発事故を口実に、危機管理条項が存在しない「欠陥憲法」であり、「憲法審査会を始動させるべき」とかの主張がありましたが、真の狙いは、憲法9条の改悪にほかなりません。
震災被災者の救援・復興に向けては、憲法13条と25条を中心に憲法を生かした政治こそが強く求められています。被災者の苦しみを逆手にとっての憲法審査会の規定制定を強行したことは、絶対に容認できません。
自民党の中曽根弘文議員は賛成討論で、「規定を整備するだけでは意味がない。(国会での)憲法についての議論を一刻も早く進めることが必要不可欠」だとして、直ちに審査会委員を選任し審査会を始動させるよう要求しました。
他方で、民主党、自民党などの議員が、改憲を発議する要件を「3分の2」から過半数に緩和する「憲法96条改正原案」への賛同署名を進めていることが明らかになりました。
 改憲勢力の策動は執拗であり、十分な警戒と憲法9条改悪反対のとりくみ強化が必要となっています。 以上

2011年5月11日水曜日

来るべき首都の地震に備えて                ~東日本大震災と原発災害に学ぶこと~


坂巻 幸雄 日本科学者会議災害問題研究委員会

「被害は困るが、震度5くらいが一度来たほうが良いかもね。」
 防災問題に関心を持つ研究者と市民の小さな集まりの中で、半分冗談・半分本気で語られていた言葉です。都民大多数が防災に無関心ななか、「予行演習が必要だ」という危機感からの言葉でした.

 2011311日、その「東京・震度5強」が現実に東日本を襲いました。但し、願望とは異なって、悲惨な被害とともに。あまりのすさまじさに、被災地調査で「惨状」には慣れている私たちも声が出ませんでした。東北の被災地にとっては、869(貞観11)年のM8.3級以来、1000年以上例を見なかった規模でした。

 都内でも犠牲者が出ましたし、窓ガラスが割れたり、本棚が倒れたりといった小被害も
頻発、中でも低湿地に起こった地盤の液状化が顕著でした。特に、前々から私たちが警告
していた、 江東区豊洲の築地市場移転予定地では、40haの敷地内の約90箇所で、液状化
に伴う噴砂現象が発生したのでした。

 液状化とは、強震動で地中の砂粒子と、その間隙に含まれていた水分が分離、泥水化し
て土砂が噴き上げる現象。地盤の支持力が失われるために、構造物が沈み込んだり、浮き
上がったりしますが、豊洲ではそれらに加えて、地下に埋め殺されたベンゼン・シアン・
砥素などの化学汚染物質が、生鮮食品を扱う地表に吹き上がる、「二重の災厄」が強く懸
念されるのです。しかも、今後現存構造物の耐用期限内に、首都圏に被害をもたらすもの
としては、房総沖・首都直下・東海と、性格を異にする3種類の地震が予想されているの
ですから、穏やかではありません。

 私たちは、市場の豊洲移転計画を強く批判し、撤回を求めて来ましたが、都は、「対策
工事をしてない現況での液状化は当たり前。工事をすれば安全になる。」「一流の学者が大
丈夫と言っているから大丈夫。」と繰り返すだけで、まともな検討をしません。私はここ
に、原発問題と豊洲問題との危険な相似性を見ています。

 原発問題でも、批判派の市民や研究者から数多くの慎重論が出され、特に東北地方では
貞観地震から見た警告も出されていましたが、政・財・官・学の推進派は、「ためにする
議論だ」「原発推進は国策」「千年に一度の被災など問題外」という姿勢を崩さず、結果、今日の惨状を招きました。それらの人々は昨今、「日本は一つ」のスローガンに隠れて自己の責任をうやむやにしようと躍起ですが、同じ構図は豊洲問題にもハッキリ存在します。

 来たるべき直下地震の震度は6強、今回の比ではありません。豊洲のみならず都内広域
で被害は発生します。今度の知事選で、その指揮は石原氏が取ることになりましたが、「自分の身は、自分で守れ」という氏の哲学は、都民にとっては新たな人災の火種です。

 されば、ふだんから都政を鋭く監視し、要所要所できちんと発言して行く資質が、これからの私たちに重く課せられていることは、 疑う余地のない現実でしょう。

2011年5月2日月曜日

緊急学習会 「どうなる福島第一原発事故」

 3月11日に発生した巨大地震と津波は、東京電力福島第一原子力発電所を損壊し、放射能が噴出する深刻な事態となっている。しかも、綱渡りの対応で、いまだ事故を収束する目処が立っておらず、放射能汚染の拡散が続いている。避難の長期化農作物の被害、風評被害、水道汚染、夏の電力不足など、国民の怒りと不安が広がっている。「原発安全神話」を喧伝してきた東京電力と政府は、「混乱を避ける」との口実で、情報を秘匿したり、小出しにしていることが、国民の不安を増大させている。
 このような中で、緊急に学集会を開催することにしました。

「どうなる福島第一原発事故、どう守る国民の健康」(仮題)

 講 師:市川 富士夫(元日本原子力研究所研究員) 

 日 時: 519日(木)午後6時45分
から
 
 場 所: 東京労働会館7Fラパスホール
大塚駅南口下車徒歩6分

 主 催:東京地下鉄革新懇、後援;東京革新懇

 問合先:東京革新懇 ℡ 03-3947-7901

2011年4月5日火曜日

都知事候補 小池さんを支持

『革新都政をつくる会』は、都知事候補として小池晃氏(無所属、前日本共産党参院議員)を擁立、新しい福祉都市・東京をつくるための政策協定を結びました。革新懇の目的は、「生活向上、民主主義、平和の3つの共同目標」にもとづく共同をすすめることです。この観点で、「政策協定」を検討したところ、東京革新懇の目的と合致していると評価できました。
都知事選の最大の争点は、石原都政12年間の是非であり、石原流都政の継続か、チェンジかが対決軸であり、構造改革路線を続けるのか、都民のくらしと福祉をまもるのか、憲法を都政に活かすかどうかが、候補者を選ぶ試金石です。
このような尺度で判断すると、小池晃氏が唯一適格な候補者であると認め、東京革新懇は、小池晃氏を都知事候補として支持し、応援することを決めました。

2011年3月18日金曜日

暴言を繰り返す石原慎太郎氏に、都知事の資格はあるでしょうか

                   2011317
                 東京革新懇 事務局長 新堰 義昭 
    観測史上最大の東日本大地震が発生し、それに伴った脅威的な大津波も押し寄せ、甚大な被害をもたらしています。被害の惨状と被災者の避難生活の報道に、国民は胸を痛め、手厚い救援と一刻も早い復興を願っています。さらに、東京電力福島第1原子力発電所の震災事故が相次ぎ、6基あるうち4基が制御困難に陥っています。そのため43万人余の住民が避難し、重大事態に世界が注目しています。
このような非常事態にある時に、石原都知事は、「日本人のアイデンティティーは我欲。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」と述べました。この「大震災は天罰」発言に抗議が殺到し、その後に陳謝しましたが、看過することはできません。
石原都知事は、「人間が同じことを何回もやっちゃダメなんだ」「やってる当人だって、だれてくるし」と4選不出馬を示唆していましたが、自民党都連からの再三の要請を受け翻意しました。しかも都政の喫緊の課題である、築地市場の移転予定地の江東区でも、地震による液状化が確認されています。この地域は東京ガスの跡地で、汚染物質の埋め立てが問題となっており、液状化で汚染物質が地上に露出する危険があります。この市場問題の万全な対策を、「大震災は天罰」と公言するような人権意識のない知事に任せてよいのでしょうか。
石原都知事はこれまでも、障害者差別発言、女性蔑視発言を繰り返し、原子力発電についても、「かねて原発の安全性を叫んでは、『東京にも造ればいい』などと公言していた」との証言(元福島県知事・佐藤栄佐久氏)もあります。さらに能登半島地震(20073月)の直後に、「震度6の地震が来た。ああいう田舎ならいいんです。東京ならかなりの被害が出ただろう」と暴言をはいています。
こういう生命の尊厳を軽んずる発言を繰り返してきた人物に、もう都政を任せるわけにはいきません。しかも、大型開発優先の石原都政によって、福祉・教育のみか、防災・災害対策も切り詰められ、東京は世界の大都市の中でも最も危険な都市となっています。今こそ、生命を何よりも大切にする都政へ転換しましょう。

2011年3月16日水曜日

東日本大震災 救援募金を呼びかけます。

東日本大震災で犠牲になられた皆様に心より哀悼の意を表するとともに、原発事故を含むすべての被災者の皆様に心をこめてお見舞い申し上げます。
今何よりも、人命の尊重、住民本位の救援、復旧を急ぐ必要があります。政府・自治体にあらゆる手立てを要請するとともに、国民一人ひとりが、可能な支援・援助を集中することが求められています。
全国革新懇が、救援募金を呼びかけています。積極的な対応をお願いします。

《救援募金の送付先》
郵便振替 加入者名 全国革新懇 口座番号00170520213
※「救援募金」と明記してください。

2011年3月11日金曜日

全国の力で「都民が主人公」の都政を実現しましょう!

全国革新懇・各道府県革新懇 御中
東京都知事選挙にあたって訴えます 
                                      2011年 3月9日
                                      東京革新懇・代表世話人会

 エジプトの「民主革命」に象徴される中東・アラブにおける民主化を求める民衆の闘いは、ラテンアメリカでの「民主的変革」の広がりに続くもので、世界は、紆余曲折を伴いながらも、「人民が主人公」の社会に向かって前進していることを示しております。
 日本でも、大企業優遇・対米従属の自民党政治からの転換を求める国民の声と運動で「政権交代」を実現しました。しかしながら、民主党政権の裏切りのもと、政治的社会的「閉塞状況」の中で、国民の「政治を変えたい」との世論はますます高まっています。
 このような中で、内外が注目する東京都知事選挙(3月24日告示、4月10日投票)が行われます。 
 『革新都政をつくる会』は、都知事候補として小池晃氏(無所属、前日本共産党参院議員)を擁立することを決定し、石原都政を転換し、新しい福祉都市、東京をつくるための政策協定を結びました。その内容は、「『構造改革』から転換し貧困を解消し、いのち、くらしを第一とする」「憲法否定、都政の私物化・ムダ使い、都民無視の都政から憲法9条を守り、核のない世界をめざし、都民が主人公の開かれた都政に転換」を盛り込み、「東京から国の政治の流れを変えるため都民のみなさんとともに全力で取り組みます」と訴えています。革新懇の「3つの共同目標」の観点で、小池晃氏との「政策協定」を検討したところ、東京革新懇の目的と合致していると評価できました。
 誰が立候補するにしても、今度の選挙戦の最大の争点は、石原都政12年間の是非であり、石原流都政の継続か、チェンジかが対決軸であり、構造改革路線を続けるのか、都民のくらしと福祉をまもるのか、憲法を都政に活かすかどうかが、候補者を選ぶ試金石です。このような尺度で判断すると、テレビ討論で示される政治的識見、参議院議員としての実績などで定評のある、『革新都政をつくる会』推薦の小池晃氏が、都民のくらし・福祉切り捨て、大規模開発、都政私物化の石原流都政を転換し、「都民が主人公」の都政、福祉都市・東京を実現するうえで、唯一適格な候補者であると認めることができます。
 東京革新懇は、都知事候補として、小池晃氏を熱烈に支持し、応援することを決めました。「世界は変わる、東京を変える」「東京が変われば、日本が変わる」を合言葉にして、「都民が主人公」の都政の実現をめざし奮闘します。
石原流都政を転換するため、小池晃さんへの応援と、「革新都政をつくる会」への支援を、全国の革新懇の仲間の皆さんに心から呼びかけるものです。

2011年3月7日月曜日

都政を変えるチャンス 世界は変わる 東京を変える

            (写真:カタールタハリール広場につめかけた人たち 伴 安弘撮影)
チュニジア、エジプトなどアラブにおける、独裁政権を打倒する「民衆革命」の進展に、胸が躍ります。これは、アメリカによる新自由主義に抗したラテンアメリカでの「民主的変革」の広がりに続くもので、世界は社会進歩の方向へ音をたてて流れています。
一方、日本では、民主党政権の裏切りのもと、政治的社会的「閉塞状況」に覆われているように見えますが、国民の「政治を変えたい」との世論は底堅いものがあります。
このような中で、東京都知事選挙が行われます。  
石原都政の12年間は、小泉「構造改革」と一体で、都民のくらしと福祉、人権・民主主義・平和を踏みつけにするものでした。2月21日の代表世話人会では、岩佐恵美さんが都の消費者行政について「話題提供」(2面参照)を行い、都政を変える必要性と都知事選挙について論議しました。
その中で、「革新都政をつくる会」の中山伸事務局長が、「東京革命」で福祉都市・東京を実現する決意を述べるとともに、都知事候補として小池晃さんを擁立するに至った経過を説明し、推薦を訴えました。これを受けて、早急に対応を決めることになりました。
都知事選挙は、都政を変える絶好のチャンス。「世界は変わる、東京を変える」「東京が変われば、日本が変わる」。「都民が主人公」の都政の実現をめざして、「さくら革命」が起きたと言われるような取り組みをしましょう。

2011年2月7日月曜日

30周年・草の根で共同を広げ、閉塞状況の打開を!

 結成30周年を迎えた東京革新懇は1月29日、第19回総会、記念の「写真と講演のつどい」、記念レセプションを東京労働会館・ラパスホールで開催しました。


  第19回総会の開会挨拶で、藤本齊代表世話人(自由法曹団)は、「政権交代が行われたが、財界・大企業、アメリカが大きなカベであることが明らかになり、そこへの菅首相の忖度は、国民にとって“最大不幸”である。革新懇にとって、国政革新への具体的政策が重要となっている。政治革新には長いスパンがかかるので、継続する力量をもった東京革新懇をつくろう」と訴えました。

 座長には、西武革新懇・代表の青木静子さん、町田革新懇・事務局長の宮本忠彦さんが選出されました。

 続いて、新堰事務局長は、運動方針案、会計報告と予算案、新役員案などを提案しました。
 「会計報告」に関する質疑の後、討論(2面参照)に移りました。JAL不当解雇撤回裁判原告団の代表が特別発言を行いました。その後、運動方針などの採択、新役員を選出(3面参照)、最後に閉会の挨拶を堤敬代表世話人(東京自治労連)が述べました。

 運動方針の要旨は、次の通りです。

 民主党政権は、国民生活を守る方向で支持率の回復を図るのではなく、強力な助っ人であるアメリカ政府と財界・大企業にすり寄ることで、政権基盤を強固にしようとしている。民主党が政権政党になった途端に変節したことは、『2大政党』論の落とし穴を浮き彫りにした。  
 しかし、北朝鮮の危険な情勢もあり、日本の安全保障については、丁寧な国民的な議論と合意形成が求められている。民主党政権に失望しつつも、自民党政治への回帰も望まない国民は、真剣な模索を続けており、ここに革新懇の出番の理由がある。「三つの共同目標」は、政治的・社会的閉塞状況の打開方向を指し示す羅針盤の役割を立派に果たしている。

しかしながら運動は、「意義と任務」の重要性を語るだけでは前進しない。運動は魅力的で、楽しく役立つことが大事である。革新懇の魅力は、「なんでも」、「だれでも」、「どのようにも」多彩に柔軟に活動できること、この魅力を広げ、30周年を節目に、質・量ともに運動を発展させよう。



 レセプションでは、杉井静子代表世話人が開会の挨拶、大原穣子全国代表世話人、吉田信夫共産党都議団幹事長が来賓の挨拶、松井明子さんがパントマイムを演じ、都丸哲也世話人が乾杯の発声を行いました。高畠素昭代表世話人が閉会の挨拶をしました。

 30周年記念「写真と講演のつどい」 沖縄のスライドとトーク
             嬉野 京子(報道写真家)
 嬉野京子さんは、スライドを使って、トークを行いました。1965年、本土復帰前に、苦労してパスポートを入手、沖縄に渡りました。そして米軍の圧政化、祖国復帰を求める沖縄のたたかいを写真取材しました。しかし、米軍布令には、「生殺与奪の権利は我々米軍が有する」「米軍にとって好ましからざる行為をなした者は、即刻沖縄から退去すること」となっていました。米軍車両による子どもひき殺し、座り込み農民の不当逮捕などを撮影し、米軍の使命手配を受け、沖縄民主勢力の支援でからくも本土へ脱出した体験をなまなましく語りました。


 「日米安保で何が悪い! - 憲法からの視点」
     水島 朝穂(早稲田大学教授)  水島教授は、沖縄の米軍が使用しているグッズの紹介から講演をはじめました。
 そして、チュニジアに続き、エジプトでも政変が起こりつつあるが、ツイッターやフェースブックなどパソコンが力を発揮している。憲法を変えて、大統領の任期延長を延長したところでは、汚職・腐敗が発生している。対外的にいい顔をしているが、国内では人権を抑圧している政府があるので注意が必要である。憲法は、国民ではなく権力者を規制するもの、政府のやったことをチェックする憲法裁判所が不可欠である。
 「冷戦後」の安全保障は、「国土」防衛から「国益」防衛へ、専制的な攻撃へと転換した。「脅威」は明確な証拠のない、「不確実性」と「予測不可能性」へと拡大している。日米安保再定義も同様である。危機はあるのではなく、危機はつくられている。日本政府は、アメリカへの迎合と忖度で、日米同盟を「進化」させてきた。
 鳩山元首相が、米軍・普天間基地「県外移設」でもう少し頑張っていたら、アメリカの態度が変わっていただろう。嘉手納基地も返せと言われたら大変だからだ。新防衛計画大綱が「専守防衛」と決別し、前原外相が「もう『思いやり予算』と言わせない」と、向こう5年間の予算確保を約束したのは問題である。TPP参加も、食の安全、雇用にとって大問題、アメリカのご機嫌をとっているが、日本は大変なことになる。
 多くのアメリカ人は日本のことを知らない。ゆがんだ日米関係をまっとうな関係にするためには、知らせることが大事である。日米軍事同盟ではなく、友好条約にすべきである。(文責 編集部)