2016年7月15日金曜日

都知事選あらかると(7月15日)-2

  ▼憲法違反の締め付け選挙

   告示日の14日、鳥越俊太郎候補の強力なライバルのひとり、小池百合子候補の運動をめぐって、自民党の憲法不在の体質を見せつける問題が浮上、話題になっている。
 自民党都連が11日に出した「都知事選挙における党紀の保持について」という文書で、①党員は党の決定した公認・推薦候補者を応援し、党公認・推薦候補者以外のものを応援してはならない②党員は反対党の候補者を応援し、または党公認・推薦候補者を不利に陥れる行為をしてはならない―と指示、それに加えて、「各級議員(親族を含む)が、非推薦の候補を応援した場合は、党則並びに都連規約、賞罰規定に基づき、除名等の処分の対象となります」と締め付けを図ったからだ。
 14日の第一声には、自民党の若狭勝衆院議員(比例東京ブロック)が駆けつけ支持を訴えたが、これは「除名覚悟」。法律家の若狭議員は、「党が除名するというならしようがない。親族を含むというが、例えば、小泉純一郎元首相が応援に来たら、小泉進次郎さんが対象になる。ブーメランにならないか」と話した。(産経新聞)ネットで話題になっているのは、石原都連会長の実弟でタレントの石原良純さんで、13日のフジテレビ「バイキング」で、「いままでの鳥越さん(の言動)を見てきたら信頼感は大きいのではないですか?」と好意的な反応を示したため、「そうすると、兄の伸晃さんは除名なんじゃないの?」と言われている。大切なのは、自民党が親族まで締め付け、個人の思想信条の自由も無視した体質を見せつけていることだ。自民党憲法草案は「家族は互いに助け合わなければならない」とし、「西欧の天賦人権説に基づいて規定されていると思われるもの」は「改める必要がある」との考え方で貫く。
 昔の選挙では、支持する候補者以外、地区に入れないように立ち番したり、寄合で飲食して買収したり、入場券を回収して替え玉投票したりする例が少なくなかった。その事実を告発した女子高校生の家族が村八分にされたりした。地盤、看板、カバンという自民党の強さは、実はこの家族ぐるみ、個人の思想・信条無視の体質に根差している。

  不思議なことに自民党は、こう決めて通達しながら、小池氏をまだ除名していないのだそうだ。「除名すれば小池に同情が傾き有利になる」のだそうだ。自民党と対立するように見える小池候補も、実は日本会議国会議員懇談会の副会長。結構な右派だ。(M
(上写真、新宿駅東南口での第1声。左から笠井亮、松原仁、鳥越俊太郎の皆さんら―調布の鈴木さん撮影) 

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