2026年3月31日火曜日

東京革新懇総会

 東京革新懇第34回総会開催

 改憲の危機、緊迫感溢れる討論行われる

  315日ラパスホールで東京革新懇第34回総会を72人の参加で開催。自民大勝し、改憲の危機が高まるもとで、16人が発言、緊迫感が溢れる討論・意思統一となりました。 

記念講演 トランプ従属の高市政治を鋭く告発

 日本平和委員会常任理事の川田忠明さんが「トランプ追随の大軍拡で日本の安全は守れない-イラン攻撃と世界秩序-」と題して記念講演。「情勢に噛み合いとても良かった」など大変好評でした。詳細は5月号で紹介します。 

開会挨拶

鳴海加代子代表世話人(新婦人都本部会長)

 50年前にアイスランドで『女性の休日』に仕事家事を休み90%の女性参加、それを契機に変えた。36日に女性の休日として集まった。日本のジェンダー平等は143ヶ国中118位。女性が外に出て変えられる可能性を非常に感じる。今年は革新勢力の活躍が求められる。ご一緒に力を合わせること訴えて挨拶とする」。

 



政党挨拶

立憲民主党東京都連からメッセージ

「東京革新懇第34回定期総会のご開催を心よりお慶び申し上げます。私たちの『くらし』と『平和』を守りぬく覚悟で日々の活動を進めておりますが、皆様とともに歩んできた道のりをこれからも大切にしながら、目の前の難局に挑んでいきたいと決意しています。貴会の益々のご発展と、ご参会の皆さまのご健勝を祈念いたします。立憲民主党東京都連会長代行 蓮舫」。

原田暁日本共産党都議会議員

「物価高騰、外交、経済、行き詰まりを打開する力を持たずにクビをすげ替えていくだけのパフォーマンス政治が続くはずがない。それに代わる民主的勢力が確立されるかだ。私は杉並選出。杉並は20年以上にわたり石原伸晃代議士が小選挙区を制する状況の地域で、4年前に岸本区長を誕生させた。区民のそれぞれ運動がバラバラだったが、一堂に会して仲良くなり力となっている。都段階でも再開発に関する11団体100人が集り、仲間とる大事な取り組みを行った。その一助となるよう都議団も働く」。なお、山添拓共産党参議院議員からメッセージを頂きました。

 全国革新懇挨拶

小田川義和全国革新懇事務室長

 「軍事大国化、国家主義的な政治を暴走させようとの高市政権の危険性やトランプ言いなりに日米同盟基軸に固執する問題点を具体的に語り、憲法9条改悪に反対のうねりをつくり出すことが、私たちの当面の取り組みではないか。そのために、憲法を中心においた左派の共闘を地域から再構築していく、そのために地域革新懇のみなさんの力の発揮を。戦争反対と9条改憲反対の軸とする署名の準備を進めている。地域から取り組みの準備をお願いする」。

 

総会議案提起

今井文夫事務局長

 「高市首相は、衆院憲法審査会会長に名うての改憲論者の古屋圭司氏に自ら据え強行突破の構え。今国会中に改憲条文起草委員会設置を強くねらい、早期に国民投票に持ち込むことを考えている。憲法の戦後最大の危機。日本の未来が私たちの急速な立ち上がりを求めている。高市政治のもとで暮らしの悪化も必至。高市政治と国民との激突は必至だ。たたかいと共同を大きく広げよう。その大きな発展のなかから、市民と野党の共闘の再構築、政治変革の流れをつくり出して行こう。地域から対話と共同を広げよう。都段階の共同を追及する」。

閉会挨拶 

滝沢香代表世話人(自由法曹団東京支部長)

 「本日16人から非常に充実した運動の努力、新しい人達からの接近、運動の工夫が語られた。各地で広げてほしい。私も国会前に行ったが、今まで見なかった風景だが、のぼりはほとんど無く、ペンライトが広がっていた。私たちの運動は、何かしなくちゃと思っている人達にこういう方法がありますよと運動を広げていこう」

 総会終了後に、新春のつどいを賑やかに行いました。



職場・地域、団体発言
 吉武 勝(小金井革新懇)

幅広い市民結集の反戦市民アクションは32回。総選挙後、高市に議席を与えすぎた不安があり、高校生が参加、若い人の署名が増え倍になる、対話増の変化。世論調査で70%以上がイラン戦争反対、市民の反戦の意思は多数だ。我々がどうそれをつかみ取っていくのかがカギだ。

 


清水浩介(東京地評幹事)  


 
東京地評は戦後民主主義と立憲主義の歴史的岐路との重大な情勢と考えている。第一に大軍拡反対の請願署名の推進。第二にペンライトを手に路上に出るなどの新しい市民エネルギーと連携し憲法アクション2026として全都的に4月から打って出る。第三に、公契約条例の活用と自治体要請。世田谷や新宿では、労働報酬下限額が1500円を超えるなど賃金底上げ実現。全自治体に広げ地域循環型経済めざす。53憲法集会に大結集しうねりつくりたい。

 

 野本春吉(大田革新懇)


この間の宣伝で対話になり、署名の数も増え、新婦人会員
2名も増えた。市民連合の選挙総括で中道に対する意見出ている。320日シンポ、共産、社民、新社会と高田健さんによるパネルディスカッション。3党と市民連合で大きな流れをつくりながら、前に一緒にやっていた人も戻り広げたい。大田革新懇の議論で419日に改憲反対で全力で500人規模の集会行う。


加藤裕子(都教組) 


憲法学習を進めてきたが、今年度は憲法連続学習講座を行い、教室で憲法を生かせる教員を増やしたい。都の教職員は長時間過密労働で欠員は
150人ぐらい。教員希望者も大変少なくなっている。24年調査で1年目で240人も退職。不登校も全国35万、東京3万人。学力テストが全員対象実施から、不登校も教職員の精神疾患も増大。変えるために頑張る。署名にご協力を。

 

丸山重威(ジャーナリスト)


今重大な問題は、自衛隊のホルムズ海峡への派遣。そのことにきちんと意見を出さなければならない。アメリカはすでに同盟国に協力しろと要求。そうすると国際法違反など飛んじゃう。
319日にトランプに会いに行ったら言わされる。自衛隊を出すことは絶対許さないことを総会でも出さなければならない。



今村順一郎(共産党都委員会)


共産党都委員会として、東京での新しい共同、多数派構築のために全力で奮闘する。大軍拡と改憲、民主主義破壊に対する国民の新しいエネルギーが拡大。ストリート対話を強め高市さんに期待の人とも対話が成り立っている。赤旗見本紙もかつてないスピードではけている。田村委員長の論戦傍聴への定員越える申し込み、動画の視聴が
2万数千回。共産党に入りたいと言う若い人の流れが生まれている。対話と共同を広げたい。

 

桜井孝政(西武革新懇) 


安倍政権が明文改憲に踏み出した
2005年からスタートした西武線92駅巡回宣伝は20年目の昨年11月に達成。高市首相は改憲に意欲。憲法改悪は許さないとピースアクションは続ける。西武鉄道は、利益の拡大めざし駅の無人化を推進。駅無人化シンポを開催。利用者市民の運動で早朝深夜を除き駅員を配置させた。9条改憲を許さず、8時間働けば暮らせる社会めざし職場革新懇の魅力を広げたい。

 

田中章史(東京憲法会議)


トランプの要求に応え自衛隊のホルムズ海峡への派遣を一番心配。高市首相は施政方針演説で国会の改憲発議早急実現を期待と表明。首相は憲法
99条で憲法順守義務を課され許されない。憲法審査会会長に自民改憲実現本部責任者だった古屋圭司。審査会運営は、会長と自民筆頭幹事の新藤義孝、元公明の國重徹がしきり、動きが激しくなるのではないか。古屋は条文起草委員会設置と採決もあると発言。320日に東京憲法会議総会に是非ご参加を。



 村本裕哉(墨田革新懇) 

 墨田革新懇では昨年ハラスメント問題学習会開催。昨年自民党区議によるハラスメントが2件。職員に対するパワハラは区議会政治倫理条例に基づく特別委員会開催は阻まれたが同僚女性議員に対する性暴力セクハラは同委員会で出席停止5日間。総選挙で自民党への投票で首相が女性だからが3割。今日の会議参加を含め私達も率直に振り返る必要がある。世代を超え参加しやすい環境づくりが大事だ。

 


内藤利治(杉並革新懇)


 
6月杉並区長選。自民党から区議選で何回かトップ当選した区議と前回187票差で敗れた前区長が出る。岸本区政の前進面を伝えることがポインド。住民福祉を徹底し実績上げた。児童館等の統廃合を止め中学校ごとに空白に建設。非正規労働者の処遇改善。対話を重視し、130回延べ5000人のミーティング開催、職員が生き生きした区役所に変わった。何としても勝利したい。


児玉紀子(足立革新懇)

 


昨日、足立革新懇総会開催、参加
42人、会員も100人を突破した。代表世話人と事務局に民青から加わった。この間、革新懇の共同で、ピースアクション、ウイメンズアクションなど取り組み、新婦人の雛祭り行動では27班から120人が集まっての行動など展開。通行人から様々な反応が寄せられている。新しい憲法署名、高市政権早期退陣に向け運動進めたい。

 

丁 弘之(府中革新懇)

 


府中革新懇のこだわりで月
1回の会議開催と月刊の2200部のニュースを、170人会員、52団体に届け、会員には府中・全国・東京・三多摩の4点セットで配布。4年前に東京農工大正門前に統一教会系教会建設の情報をキャッチ、いち早く革新懇がキャンペーン。市民団体、市議会・市を動かし、昨年断念させた。総選挙ショック広がったが、2月に会場溢れる前川喜平氏講演、伊藤千尋さん講演。大変な情勢だがたたかいを進める。


 荒川孝治(板橋九条の会)

 


選挙を受けて九条の会の議論は、市民の運動で押し返えす。新署名で地域に入ろう。
53憲法集会にみんなで参加しようと議論。安倍九条改憲の時3000万署名で全駅宣伝とか戸別訪問行った。今回、本当に9条改憲が危険な状況、戸別訪問を一軒一軒やろうとの話になっている。総選挙で下村博文が復活。地域から政治変革も頑張りたい。板橋革新懇再建も頑張っていきたい。

 

松元忠篤(東久留米革新懇)

重大な情勢のもと、東久留米で毎週木曜日に定例宣伝。毎月ニュースを200部発行し56人が自転車で全国・東京・三多摩ニュースとともに配布。「戦争はイヤ!実行委」として年に24回の集会・ピースパレードとスタンディング。夏に他団体と共同で平和のつどい。今年もこうした取り組みを他団体と成功させ改憲と戦争への動きをストップさせたい。




佐々木浩(人間講座運営委) 

 人間講座を担当。516日に「対話が日本を変える」とのタイトルで人間講座第30夜を開催。お話しする永井玲衣さんは「対話は人間の信頼関係をつくる」「社会の傷ついたものを修復していく」と語っている。運動を最前線で進めている方々など多くの方に参加を呼びかけている。



 磯崎四郎(日野革新懇)

 座長ですが一言発言。日野市議会では、イランへの軍事行動の即時停止と外交による平和解決を求める決議が全会一致で可決された。選挙で後退したが、共同を広げた結果である。

2026年3月2日月曜日

 自治体の使命を投げだし暴走する小池都政

政研究家 末延渥史 

 小池都政は「稼ぐ東京」を掲げ都内の再開発を急速に進め、環境の悪化、都民生活の破壊が進み、庶民が住めない街になってきています。小池都政の現状について寄稿して頂きました。

 2月23日、東京では「春一番」が吹き、東京都内で観測史上はじめて、2月に「夏日」を迎え、全国でも今年最多の16地点で「夏日」が観測されています。

 このような異常気象は日本列島全体で常態化しており、スキー場のある内陸・山間部で積雪が少なく、その一方で、日本海岸沿いの平野部が大豪雪に見舞われ、物流トラックの立ち往生が発生。また、「過去に経験をしたことがない」という風水害が相次いで発生。2018年の西日本豪雨、2019年の台風19号災害、昨年9月の東京を襲った記録的豪雨など甚大な被害がもたらされています。

 これらの現象は「地球温暖化」によるものですが、この100年の間の世界の平均年間気温が0.7度、日本では1.2度。さらに東京では全国の3倍にあたる3.2度上昇しており、2023年には気温が30度を超える真夏日が過去最高の年間90日に達し、熱中症搬送数(5月~9月)は8118人、熱中症死亡者(同・23区)は263人にも達しているのです。

 また、2020東京オリンピックでは17日の大会期間中、「日常生活における熱中症予防指針」による危険(「高齢者においては安静状態でも(熱中症)が発生する危険性が高い」)が9日、厳重警戒が6日、警戒が2日という安全な日が一日もない危険と背中合わせの状態が発生していました。

 SDGs、成長管理への転換 

 このような地球温暖化とそれに起因する異常気象は何によってもたらされているのか。その元凶は、産業革命を契機とする工業化社会、近代都市のもとで使用される化石燃料から排出される二酸化炭素(CO2)を主因とする温暖化物質の急増にあります。

 これに対して国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)が日本が議長国となった1994年の京都会議で温暖化物質の削減を掲げた「京都議定書」を策定。さらに二酸化炭素を含む温室効果ガスの「排出量」と「吸収量」を均衡させるカーボンニュートラルを提起。2015年に国連が持続可能な社会づくり=SDGsを策定するなどの温暖化阻止の取り組みが世界的規模ですすめられています。

 こうしたもとで東京都と並び世界都市とされるロンドンやパリでは超高層ビル開発を規制。また、ロンドン市は都市の成長を管理する「ロンドンプラン」を策定、ロンドンオリンピックにあたって高層ビルを低層の住宅に建て替えるなど持続可能な社会づくり、都市の成長管理政策を展開しています。

 一方、日本では歴代自民党政権が「経済との調和」を第1原則として京都議定書の実現に背を向けつづけ、二酸化炭素の排出削減の方策の第1に原発を掲げて原発再稼働に固執しつづけています。

 また、東京都では石原都政から小池都政に継承されてきた都市再生・東京大改造による超高層ビル再開発が爆走で加速させられ、2000年からの四半世紀の間に高さ100mを超える超高層ビルが441棟も建てられ、その延床面積は千代田区・港区・中央区の行政面積を超える42・3haにも達し、膨大な二酸化炭素を排出。深刻な温暖化とヒートアイランド現象をもたらしているのです。

 東京の二酸化炭素排出量を見ると、大規模なオフィスビルや超高層マンションなどの業務・家庭部門が東京の二酸化炭素排出量を増加させ地球的規模での温暖化を加速させているのです。

 温暖化防止は化石燃料から再生エネルギーへの転換を図ることは当然ですが、東京の場合、なによりも・東京大改造路線を転換し、都市の成長をコントロールする政策への転換が不可欠です。

 ところが小池都知事は、地球温暖化対策を言い訳程度の対処療法的なものに止め、根本対策である二酸化炭素発生源の対策については何らの方策をとらないばかりか、官邸主導・トップダウンの国家戦略特区のなどの東京大改造=「稼ぐ都市」を推進。かつて都民の台所と呼ばれた筑地市場を廃止しそこに統合型リゾート施設(IR)の要件を満たした超高層ビルによる再開発や新宿駅・品川駅周辺、日比谷公園を取りこんだ再開発、神宮外苑地区再開発などの大規模再開発、さらには北区赤羽地区や私鉄沿線での同時多発的な再開発、全国的に知られた板橋区ハッピーロード大山商店街を分断し超高層ビルを建設する都市計画道路特定整備路線、2兆7625億円もの事業費の外かく環状道路建設などを加速させているのです。

  困窮を重ねる都民生活 

 こうした大企業・多国籍企業と一握りの富裕層のための「稼ぐ都市」・東京大改造のもとで環境破壊だけでなく、貧困の増大と格差の拡大、都民生活破壊は止まるところを知りません。こうしたもとで小池都知事は現在、開催されている都議会2026年第1回定例会に一般会計が5年連続過去最高額の9兆6530億円、特別会計を加えた全会計ではスイスの国家予算を上まわる18兆6849億円に達する巨額の2026年度予算案を提案しました。

 そして小池都知事はこの予算案につい、記者会見や都議会の施政方針演説でも、物価高騰に苦しむ都民に寄りそうことも、貧困という言葉も格差という言葉も発することはありませんでした。その一方で小池都知事は「世界から選ばれる都市へと進化を続けて国際都市・東京のプレゼンス」を「一層高めていく」という、「稼ぐ都市」まっしぐらの決意を表明したのです。

 実際に予算案を見ると、都民世論を反映した若干の予算が見られるものの、都民の家計を直接潤すための物価高騰対策予算、国民健康保険や介護負担の軽減のための予算は見当たらず、切実な都民要求である都営住宅の新規建設、29年間も据え置かれている心身障害者やひとり親家庭への福祉手当の増額、9年間据え置かれている商店街振興予算の拡充、小学校の30人学級への移行と中学全学年での35人学級などは冷たく拒絶され、昨年度、1万3162人もの待機児(国発表)が残された保育所待機児童解消区市町村支援事業はスタート時には220億円あったものが来年度は1割の23億円にまで後退させられています。

 その一方で、東京大改造には惜しげもなく莫大な予算がつぎ込まれ、築地市場跡地や新宿駅前、品川駅周辺などの再開発には1500億円(2027年度以降も含む)、住民や商店街の反対で事業の進捗が見られない特定整備路線に建設局だけで370億円もの予算を計上。さらに、巨大クルーズ船のための総事業費650億円の臨海青海地区のふ頭延長工事にもしっかりと予算をつけ、無駄遣いの都庁プロジェクションマッピングに15億円と大盤振る舞いです。地方自治法が定める「住民福祉の増進」という使命を負う自治体の姿とはほど遠い都政です。

2026年1月30日金曜日

「だまし討ち解散による『クーデター』を許すな」五十嵐仁

 だまし討ち解散による「クーデター」を許すな

法政大学名誉教授 五十嵐 仁

 高市首相による突然の衆議院解散のもとで、東京革新懇代表世話人の五十嵐仁さんに緊急に寄稿して頂きました。 

 大義も何もあったものではありません。高市早苗首相はやらないと言っていたではありませんか。解散など考えている「暇」はないと。

 本人はだますつもりなどなかったのかもしれません。しかし、政治には結果責任が伴います。この結果に対して、高市首相は責任を取ることができるのでしょうか。それが無理だというのであれば、私たちの一票で責任を取らせるしかありません。首相官邸から追い出すことによって。

 自民党による高市総裁の選出、その後の自公連立から自維連立への組み換え、政権合意による政策の大転換、そして突然の衆院解散という一連の過程は、自民党内極右勢力と極右政党である維新の会による「権力の簒奪」であり、静かなる「クーデター」でした。

これによって自民党は変質し、貧困と戦争準備という「貧国強兵」路線に転換してきました。国民に気づかれないうちに、この「クーデター」を「追認」させ、「国論を二分するような大胆な政策、改革」に向けての「白紙委任状」を手に入れようとするところに、今回の衆院解散の本当の狙いがあります。日本の命運を左右する選択にきっぱりと「ノー」を突き付けることで、このようなよこしまな狙いを打ち砕かなければなりません。 

自己都合による大義なき解散 

 「自分のことしか考えていないんでしょうね、高市さんは」と思いました。突然の解散を知ったときです。このような時期に、このように慌てて、こんなやり方で、どうして解散するのでしょうか。

 連立の組み換えへの判断を問うのであれば、組み換え直後の臨時国会での解散がスジでしょう。なぜ、3カ月も経った通常国会冒頭での解散なのでしょうか。予算の年度内成立は遅れ、雪国での選挙は困難を極め、18歳の受験生は試験の準備に追われ、地方自治体も新年度に向けての業務に忙殺されているというのに。このような時期にどうして選挙なのか、納得できる国民はいないでしょう。

 なぜ、これほど急いで実施するのかも理解できません。選挙は2月8日投票となり、解散から16日しかありません。戦後最短の日程です。2月15日投票でも問題はなかったのに、どうしてこんなに急いで実施するのでしょうか。候補者や自治体などの関係者は大いに迷惑しています。できるだけ支障のない日程を選んで、関係者の負担を減らそうという配慮はなかったのでしょうか。

 なぜ、こんなやり方をとったのかというのも大きな疑問です。解散を検討しているという記事が出たのは『読売新聞』でした。自民党の鈴木俊一幹事長にも相談しないでリークし、世論の反応を見たのでしょう。次第に解散風は強まりましたが、1月19日の記者会見まで正式な発表はありませんでした。10日間もの間、きちんとした説明なしに既成事実化がすすめられたのです。

 解散は国民に選ばれた代表の首を切るということですから、乱用は許されません。まして、前回の総選挙から1年3カ月しか経っていないのです。7条解散は「内閣の助言と承認」によって天皇が実施するもので、主体は「内閣」です。「首相の専権事項」というのは悪しき慣例にすぎず、憲法違反の無法行為です。

 本来であればやるべきではない、できないはずの解散を、高市首相は強行しました。内閣支持率の高いうちなら勝てるという打算で野党などの準備が整わないうちに奇襲攻撃をかけたのです。世界平和統一家庭連合(統一協会)との癒着などでの追及を避けたいという魂胆もあったでしょう。「台湾有事」発言への中国による対抗措置や円安・長期国債の金利上昇などで経済への悪影響が出る前に勝負をかけようという計算も働いたにちがいありません。

 しかし、どれも高市首相個人の思惑に基づく自分勝手な理由です。自己都合を最優先したもので、「党利党略」以前の「個利個略」、私利私欲に基づく権力の乱用ではありませんか。このような大儀なき自分勝手なだまし討ち解散を認めて良いのでしょうか。やる必要のない解散の強行自体が、総選挙の大きな争点として問われることになりました。 

政治腐敗・統一協会との癒着への無反省 

一連のプロセスを経て進行してきた「クーデター」の背景には、自民党政治の深刻な行き詰まりがあります。これまでのやり方では支配を維持することができず、新たに極右勢力に権力をゆだねることで、この行き詰まりを打開しようとしているのです。

国会での勢力は衆院で過半数ぎりぎり、参院では過半数を下回っていますから、高市首相にはやりたいことができないとの不満があったでしょう。このような行き詰まりに追い込まれた最大の要因は裏金事件をはじめとした「政治とカネ」の問題や統一協会との癒着などの政治腐敗にありました。しかし、高市首相はこれらの不祥事を「悪いこと」とは考えておらず、真相の解明や再発防止に取り組もうとしていません。自身にも政治資金についての疑惑があります。

裏金問題については、旧安倍派5人衆の1人で統一協会との癒着でも名前が挙がっていた萩生田光一元政調会長を幹事長代行に就けるなど、旧安倍派議員の復権に手を貸してきました。今回は裏金議員のうち43人の公認を決め、重複立候補も認めました。非公認で落選し、「みそぎ」が済んでいない下村博文元文科相まで公認しています。企業・団体献金の廃止はもとより、その規制強化についても公明党案を拒んで連立を解消されるなど後ろ向きのままです。

統一協会との癒着でも、新たな事実が明らかになりました。昨年末に韓国の新聞で報道された「TM(トウルーマザー)特別報告」という内部文書に、2021年の総選挙で自民党候補290人を応援したとの記述があったからです。高市首相自身の名前も32回登場しています。高市首相はこれらの疑惑についても口を継ぐんだままで、きちんと説明していません。 

 国民の生活苦は置き去りに 

 高市首相は国民の苦難について全く無頓着だという点でも抜きんでています。そもそも大変な生活苦に見舞われている最中に必要性が分からない解散を強行して予算の年度内成立を不可能にし、「政治空白」を生み出して物価高対策を先延ばししてしまいました。

 サナエノミクスと称して「責任ある積極財政」を打ち出している経済政策も、さらなる物価高を誘発して生活苦を増大する危険性を高めています。安倍元首相によるデフレ対策政策を継承していますが、物価高の下で円安によって輸入物価を上振れさせる恐れのある政策に合理性があるのでしょうか。

 物価高対策として各党が打ち出しているのが消費税の減税策です。高市首相も食料品の消費税を2年間ゼロにする政策を公約としました。しかし、「実現に向けた検討を加速する」と書かれているだけで、実施時期や財源については選挙後の「国民会議」に丸投げしています。生活苦を軽減することより、実施するポーズをとることで「争点つぶし」を狙っているのではないでしょうか。

 このような選挙目当てのバラマキ政策について常に問題になるのが財源です。高市首相が当てにしているのは国債の発行で、「責任なき放漫財政」による財政規律の放棄です。すでに、プライマリーバランス(PB)の単年度主義という枠を外しました。さらなる国債残高の増大によって財政への信頼が失われる恐れが高まるでしょう。

 高市政権によって、大企業への公的資金の投入という国家資本主義的政策、平和経済から軍事経済への転換なども進められようとしています。半導体企業のラピダスへの巨額の投資がなされていますが、昨年11月に設立された「日本成長戦略会議」でも半導体をはじめ、AIや造船業に加えて軍需産業など17分野への投資計画が打ち出されました。

 これに加えて、軍需産業の強化を目指す「防衛産業戦略」を、26年度中に策定する方向での調整も進められています。有事における弾薬の安定供給のために軍需企業を国有化して民間に委託しようというわけです。航空機や潜水艦など国内の軍需産業の基盤を強化するために「国営工廠」の設立がめざされ、軍需を基軸にした成長戦略によって、アメリカのような軍事経済への転換が始まっています。 

戦争準備に向けての暴走

 総選挙で問われるべきもう一つの大きな問題は戦争準備に向けての暴走です。これまでの自民党首相に比べて、高市首相による憲法の制約に対する軽視と軍事への傾斜は際立っています。

 これまでの自民党がかろうじて維持してきた「解釈改憲」路線はあっさりと放棄されてしまいました。高市首相は憲法の枠を踏み越え、安保3文書の改定によって「実質改憲」路線をさらに強めようとしています。

防衛費のGDP比2%への増額は今年度中(2026年3月まで)に達成され、さらに、3.5%から5%への増額がめざされることになるでしょう。「決して右傾化などではなく、普通の国になるだけだ」と高市首相は反論していますが、9条の制約によって平和主義を尊重する「特別の国」から、その枠をはみ出した「普通の国」への質的な転換です。これこそ「右傾化」そのものではありませんか。

9条の書き換えなき公然たる蹂躙であり、ひそやかな「クーデター」の最たるものです。集団的自衛権の一部行使容認によって専守防衛は放棄され、存立危機事態の認定によって先制攻撃の可能性が示唆されています。高市首相による「台湾有事」発言は、その危険性を暴露しました。

米軍とともに他国を攻撃するために、ミサイルや小型空母などの敵基地攻撃可能な長距離兵器の生産・取得・輸出に乗り出し、軍需産業を国有にして工廠の復活を図り、殺傷兵器輸出のために5類型を撤廃しようとしています。

さらに、原子力潜水艦保有の推進、「核抑止力」の強化のための非核3原則緩和による「持ち込み」、政府高官による核兵器の保有発言まで飛び出しました、まさに「地獄のフタが開いた」ような、軍事突出のオンパレードではありませんか。

 このようなハード面での戦争準備と歩調を合わせて、ソフト面での戦争準備も加速しています。これまでも特定秘密保護法や共謀罪法、経済安全保障推進法、能動的サイバー防御法などが制定されてきましたが、その総仕上げとして、「対外情報庁」(日本版CIA)の新設や「スパイ防止法」の制定が目論まれています。いずれも戦争に向けての世論の動員や反戦運動の取り締まり、思想統制などを目的としたものです。

 さらに、憲法9条2項の削除や緊急事態条項の新設に向けての「条文起草協議会」設置、国旗への棄損を罰する国章損壊罪の制定、国籍や土地取得への規制など外国人対応の強化、旧姓使用の法制化、男系天皇を維持するための皇室典範の改正、自衛隊の階級呼称の旧軍スタイルへの復帰などの動きもあります。いずれも、これまでなら考えられなかったような時代逆行であり、極右政策の一環にほかなりません。 

戦後憲法体制を覆す挑戦に審判を

  「内閣総理大臣としての進退をかける」、「高市早苗が内閣総理大臣でよいのかどうか、今、主権者たる国民の皆様に決めていただく」。

 こう述べて、高市首相は国民に対する選択を迫りました。「高市人気」を当てにしての挑戦状です。「重要政策の大転換」に対して、国民はどう答えるかが問われています。「イエス」か、それとも「ノー」か。

 高市首相の意図しているのは戦後憲法体制全体の転覆であり、クーデターそのものです。中曽根元首相がめざしていた「戦後政治の総決算」が、安倍元首相の「戦後レジームからの脱却」を経由して、高市首相による「新しい国の形」作りで完結しようとしています。

穏健保守層と決別し、憲法の制約をそれなりに意識してきた自民党から憲法を真正面から踏みにじろうとする自民党への変貌にほかなりません。「戦後憲法体制と民主主義の墓堀人」――それが高市首相の本質なのです。

戦後憲法体制を覆そうとする挑戦にきっぱりと審判を下しましょう。その「正体」を見抜き、固い決意を込めて高市首相に叩きつけようじゃありませんか、「白紙委任状」ではなく「絶縁状」を。                      (1月27日脱稿)

 

2025年12月16日火曜日

スパイ防止法

 「スパイ防止法」のもたらすもの

-監視と分断による臨戦態勢の社会-

 





自由法曹団常任幹事 田中 隆さん

 1130日開催の東京革新懇緊急講演会での田中隆弁護士の講演要旨を紹介します。

 

 



前史 2つの秘密法 

「スパイ防止法(国秘密法)の策動と

 自民党が準備を進めた1985年の「スパイ防止法」・国家秘密法の策動は、日米共同作戦体制の始動と中曽根康弘内閣の戦後政治の総決算が背景。国際勝共連合が中心の「スパイ防止法制定促進国民会議」によって、推進決議が27県2千数百の自治体で採択。

 徹底した処罰のための法律。戦前の軍規保護法と同じ秘密の指定を要さない実質秘で、「非公表の軍事・外交の情報はすべて秘密」というに等しい。外国への通報(知り得る状態にすることを含む)は最高刑死刑という、おそるべき重罰だった。

 85年6月に自民党の議員立法として提出され、中曽根首相は「日本はスパイ天国」と答弁した。野党の抵抗や国民的批判で12月に廃案。

 全野党が反対し、自民党の 12名の議員が反対の意見書を提出。日弁連や弁護士会、メディアもこぞって反対。国家機密法阻止各界連絡会議や地方連絡会議などがつくられ大きな反対運動を展開し、法案阻止の原動力となった。 

秘密保護法の強行と対抗

 2度目の秘密保護法は、アフガンやイラクに派兵していた日米共同作戦体制の中から 生み出された。2007年に調印された軍事情報包括保護協定で、秘密保護措置や取り扱い資格の明確化が要求された。第一次安倍晋三内閣だったが、安倍首相は参院選で惨敗し政権を投げ出した。

 09年に成立した民主党政権のもとで中国漁船と巡視船の衝突事件が発生し、衝突の映像がユーチューブに流れたことが問題化。有識者会議が設置され、報告書が秘密保護法の骨格になった。

 1212月、第二次安倍政権が成立して強行に突進した。

 国家秘密法案と違い、管理法制の性格が強い。行政機関が指定した秘密を保護する指定秘の考え方をとっているが、秘密の範囲は、テロや特定有害活動(スパイ活動)に拡大。国民にはなにが秘密にされたか分からない。

 公務員や企業の労働者に適性評価を行い、反対派をあぶり出して排除できる構造。秘密の漏えいなどを処罰する弾圧立法の性格も持っている。

 1310月に政府が提出。維新とみんなは修正で合意。政権時代に検討した民主に不安もあったが、反対で頑張った。反対の運動・世論が日を追うごとに高まり、短時間の審議で逃げるように採択された。

 日弁連と弁護士会がこぞって反対し、多くのメディアが反対の論陣を張り、市民運動 も大きく広がった。この時の運動の広がりが、翌14年から始まった戦争法制反対運動につながり、今日に至る市民と野党の共闘に発展していく。

 秘密保護法の罰則が適用された例はないが、メディアの取材などには大きな制約が生 まれていると言われる。

 その後、22年に安保三文書で敵基地攻撃能力導入などが強行された。24年には秘密保護法と同じ構造を持つ経済秘密保護法が制定。今年5月に能動的サイバー法が制定、ネット空間での先制攻撃の危険をはらんでいる。国民民主のみでなく立憲民主もこれらの法制には賛成した。

  動 パイ防ンテリェンス)強化 

「インテリジェンス」の絶叫

 「インテリジェンス機能強化」の絶叫が起こっている。内外に仕掛ける諜報すなわちスパイ活動と外国からのスパイ活動に対する防諜を合わせたものがインテリジェンス。

 自民と維新の1020日の連立政権合意に、インテリジェンス機能強化の組織整備と法制定が盛り込まれた。

 自民党は5月22日の提言で、諸外国と同水準のスパイ防止法の検討など提案。まとめた調査会の会長が高市早苗現首相だった。維新は、10月1日に中間論点整理を発表して公表した。多くは連立政権合意に盛り込まれている。

 国民民主は1026日に法案を提出し、3年を目途に法制上の措置をするとしている。参政は1025日に法案を提出。防諜に絞るが、市民を規制する内容も含まれる。 

考えられる法案と事態 区分して検討する。

1点目は処罰の拡大・強化。参政案は秘密保護法「改正」で外国への漏えいを特に重く処罰する。国家秘密法案のように指定なしに処罰できる実質秘を加えることも考えられる。

 2点目が、外国勢力の活動透明化を理由にした法整備。

 外国代理人登録法は、外国の利益を代表して活動する者に登録と活動や資金の報告を義務付け公開、規定違反は犯罪とする。スパイ活動は身分を隠してやるから、「それらしい活動」として、NGO、国際交流団体、友好協会などの活動に規制が及びかねない。

 ロビー活動を行う個人・団体に義務を課すロビー活動公開法も、国民が行う国会や 政府、行政機関に対する要請活動まで規制が及びかねない。

 アメリカなどに類似の制度がある。憲法との関係での批判的検証が必要だ。

 3点目は日本版CIAというべき中央情報機関の創設。維新は一番力点を置き、国民民主や参政も機構整備を言っている。

 維新は、諜報、防諜、非公然活動の3つの機能を持つ中央情報機関を創設し、人の観察や接触(ヒューミント)で情報を得ることを基本に据える。その組織と活動は、米のCIAに倣うとしている。

 「もぐりこみ」「たらしこみ」や「おとり」で不法に情報を得ていくことが公然と語られており、矛先は市民にも向けられる。そのために、専門の情報要員養成機関の新設、諜報要員すなわちスパイを保護するための「関係者安全保護法」制定も提唱されている。

 4点目。参政党の神谷宗幣代表は、「極左の考え方を持った人々を洗い出すのがスパ イ防止法」と演説した。あり得ない話ではない。

 適性評価を拡大して、政府に反対する者を政府・企業等から排除していくことは不可能ではない。「スパイ防止」が打ち出されれば、社会の中でスパイの監視、摘発が横行し、SNSなどで「〇〇はスパイ」が拡散されかねない。

 可能性のあるものをスケッチしてみた。なにが起こるか考えていただきたい。 

 本質・対抗 どう考え、どう向き合うか 

インテリジェンス強化・「スパイ防止法」が生み出すもの

 政府は、山本太郎議員の8 月1日付の質問主意書パイ天国」とは考えていないと答弁。これが政府の認識で、「スパイ防止法」を必要とする立法事実は存在しない。狙いが「スパイ防止」でないことは明らかだ。

 インテリジェンス強化の名のもとに諜報活動を拡大し、監視強化と国民の分断、「ス パイ」の烙印での反対勢力の排除を行うのが本質。40年前とは違い、SNSなどでの情報拡散にまで規制が広がるだろう。そんな事態が現実化すれば、基本的人権の知る権利、表現の自由が、国家的利益を口実に圧殺され民主主義が形骸化することになる。

 高市政権のもとで、安保三 文書や防衛装備移転三原則、非核三原則の見直しが進められ、軍事的緊張が高まり、軍需産業が膨張しようとしている。そのもとでのインテリジェンス強化は市民に向けられ、反対者、非協力者をスパイとしてあぶり出す臨戦態勢の社会に組み替えていくだろう。

 

監視・分断の社会を許さないために

 野党の検討が先行していることが、今回の策動の特徴。中国、北朝鮮などの現状や来日外国人の拡大に対する不安の拡大、市民の排外的感覚の広がりが背景に。これまでの策動に比べて底は浅いが、軽視はできない。

 国家のありようや外交関係に関わるから、政府での検討が不可欠で、アメリカなどとの調整も必要になる。全面検討には時間が必要で、検討・協議を続けて取りまとめていくだろう。その議論を検討し批判や反対を加えていく必要がある。政府サイドの「国家情報局創設の検討」など、「できるところからやる動き」も無視できない。

 「スパイ防止ならいい」「インテリジェンスってなに」となりかねない。どうすればいいか。問題を知らせ批判の声を広げる。分かりやすく訴える工夫し、市民をスパイにしたてる監視分断法であり、臨戦体制を作る制度だとの本質を広げる。

 もう一つが議員への働きかけ。法案完成前に、批判や反対を突きつけることが重要。今回の検討はたかだか1年で、維新や国民民主の議員でも本当に分かっているのか疑問。重視してほしいのは立憲民主議員。経済秘密保護法強化も組み込むから、揺さぶられる可能性がある。 

40年のときを経て 

  国家秘密法案提出の85年から40年、軍拡・戦争の道、世界を大資本の市場にするグローバリゼーションと新自由主義の道に反対してたたかい続けた40年だった。

 いま、その道の誤りは白日の下にさらけ出されている。

 自衛隊を派遣したアフガンやイラクの戦争が平和に寄与したことはなく、軍拡を続けた結果、今も各地で戦火が広がり続けている。大資本や富裕者が極限まで肥え太り、一般の国民・市民の生活や地方・地域が破壊され、格差と貧困が耐え難いところまで広がった。政治への批判が高まり、排外的感覚が生まれているのもその結果に他ならない。

 弱者が奪い合い排斥し合うに等しい排外主義が問題を解決することはなく、「スパイ防止法」の策動は、問題をねじ曲げて一層深刻にする。

 平和と共生を実現して、格差と貧困を克服することこそ大道であり、「スパイ防止法」、 インテリジェンス強化を許さないたたかいも、その大道のなかにある。

 その大道が未来を開くことを確信して、向き合っていきたい。