2019年2月28日木曜日

東京革新懇総会記念講演
 安倍改憲を阻止するたたかいを!
高田健九条の会事務局・総がかり行動実行委員会共同代表
 126日の東京革新懇総会での高田健さんの記念講演の要旨をご紹介します
改憲スケジュールの遅滞と焦り
安倍首相は、通常国会での最大の課題として考えているのは改憲の発議だ。
 17年国会に、安倍は改憲案を出すことを考えた。しかし、17年中にまとまらなかった。183月の自民党大会までにと必死になったが、まとまらない。いまあるのは自民党改憲案(たたき台)だ。
去年の通常国会で発議しようとしたが失敗。森友・加計問題で安倍はヨタヨタになったがしがみついた。しかし、一番やりたかった改憲が出来なかった。
 安倍は通常国会終わったとき、臨時国会ではこんなこと絶対許さない、改憲推進本部がだらしないからだと、9月の自民党役員人事で、下村博文を改憲推進本部長に、加藤隆信を総務会長に据えた。下村は意気込んで臨み、「職場放棄」発言でひんしゅくをかった。
 憲法調査会の初代会長の中山太郎は、憲法は特別だからと、与野党の協議を大切にする、政党の大小区別なく平等に時間を与えるなど中山原則をつくった。加藤・下村の体制がひっくり返した。話し合いを無視、与党だけで憲法審査会を開催。野党は強く批判し、自民党たたき台を提示することが出来なかった。
 通常国会で改憲発議をしようとしたら、激動の中で強行採決になる。戦争法は4国会かかっている。臨時国会で審議していれば、臨時国会と通常国会と2つの国会で審議したと言い訳できたが、今国会でやるしかない。
 17年、18年と失敗し19年になった。国会内外、市民と野党が結束、憲法問題だけでなく、他の課題も含めて結束し、安倍政権を追いつめてきた。たたかいの勝利だ。その中で3000万署名は非常に大きい。全国いたる所で、夏も冬も運動があった。
改憲発議許さず、安倍政権打倒を
通常国会の最大の任務は、国家予算の審議と採決で3月までかかる。2月に自民党大会、天皇30周年お祝いの会。47日、21日は統一地方選。21日は大阪13区と沖縄3区の補欠選挙。4月末・51日は天皇の代替わりと10連休で5月半ばになる。国会でまともに審議できるのは6月末までの1ヶ月あまりしかない。この間に憲法をやるのか。予算委員会と平行して憲法審査会開けるが、統一地方選を前に憲法の問題で議論することは公明党が嫌がる。我々の仕事は、国会内外共同し、自民党改憲案を出させることを絶対に止めることだ。
 基本は運動の大道だ。市民運動を起こし、世論を起こし、野党が結束し、市民と野党が結束し、安倍内閣を追いつめる。通常国会で安倍改憲を阻止し、参議院選で与党が3分の2を取れなければ安倍改憲は終わりだ。
総選挙の時に市民連合と野党が政策協定を結んだ。いまでもいい政策だと思う。あれを土台に、政策協定は可能だ。北とぴあの集会で、幹事長・書記局長と市民が一緒に参院1人区32での一本化を約束した。28日に党首会談も予定されている。前回野党は41議席取った。今回も41議席以上取れば3分の1以上となる。全力を尽くす時だ。安倍はダブル選挙は頭の片隅にもないと言っているが、あり得る。頭に入れながら当面は参院選で3分の1以上を取る準備をし、それによって安倍改憲言えない状況をつくることだ。
 安倍はもう一つやることがある。野党に楔を打ち込み、安倍改憲に賛成が多数になれば混沌とするだろう。安倍がやってくる改憲のための策動に、局面局面で打ち砕いていくたたかいが不可欠だ。
改憲発議で勝てなければ国民投票で勝てばいいという人がいるが、間違いだ。テレビコマーシャル問題など改憲手続き法はとんでもない悪法だ。去年の通常国会から継続審議になっているから、もしも憲法審査会が再開すればその議論となるが、半年やそこらで解決する問題じゃない。
この国会で改憲発議を阻止することによって安倍政権を打倒する。野党が結束して政治を変える。15年から安倍内閣はやめろと言い続けてきたが、本当にやめさせるチャンスが私たちの目の前にある。全国の仲間の力をフルに発揮して、何としてもやりきりたい。


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