歴史切り開くただ中にいる―活発な討論
東京革新懇第28回総会が、1月25日ラパスホールで、30地域革新懇、4職場革新懇、三多摩革新懇、26団体など98人の参加で開催。地域で市民と野党の共闘が広がり、野党連立政権が正面の課題となっているもとで、充実した活発な討論が行われました。
日本経済打開の方向
経済学者の山家悠紀夫さんが「日本経済30年史~バブルからアベノミクスまで」と題して記念講演。90年代以降の世界は、ソ連・東欧の「社会主義」が崩壊し、「社会主義」に気兼ねすることなく利潤を追求する新自由主義の時代になった。日本はバブル破裂後の時代で、失われた10年、20年、30年と呼ばれる時代であった。経済政策の面では新自由主義である「構造改革」の時代であり、第1の大失敗が橋本内閣「6つの改革」、第2の大失敗が輸出依存型経済のリーマンショックの打撃、第3の大失敗がアベノミクス、日本経済は世界の中でも、賃金が下がる異常な構造で、企業が膨大な利益を挙げるもとでGDPが停滞する状況となっている。打開のためには、賃金を大幅に上げること、大企業から税や社会保険料でお金を集め、消費税を5%に戻すことが必要だと強調しました。(詳細は3月号で紹介)
青年分野でも大きな変化
西川龍平代表世話人(民青都委員長)が開会挨拶「共同の時代であることを強く感じるし、よく仲間と話している。以前、青年も繋がっていなくて、学費値下げのデモを数名でやっていた。今は、デモもSNSで発信したら青年が来る。3.11、秘密保護法反対、安保法制反対、そして市民と野党の共闘。政党同士も、政党と市民の関係、青年も大きく変化した。民青自体の立ち位置も変わった。共産党をアドバイザーとしながらも、青年の声や実態を立憲野党に届けたり懇談している。都知事選、場合によっては衆院選、大きく前進できる年に、共同広げて頑張って行きたい」。
野党連立政権の道開こう
続いて今井文夫事務局長が議案提案、「安倍内閣による戦後最悪の政治が続いている。総じて国民との矛盾が激化し政権末期的状況。通常国会で徹底的に追い込むこと、年内予想の総選挙で、安倍退陣に追い込み、野党連立政権への道を切りひらこう。7月5日投票の都知事選での勝利めざし全力尽くそう。政治変革の統一戦線を発展させるために全ての地域に革新懇を結成・再建しよう。5月全国革新懇総会までに、全国・東京革新懇ニュースを500部増やそう。首都東京に責任を持っている私たちが断固とした決意で取り組みを進めよう」と訴えました。
その後、15人が活発な討論(2・3面参照)。事務局長のまとめの後、議案、総会アピールを満場の拍手で確認しました。
今年は画期となる年
小部正治代表世話人(自由法曹団東京支部長)が「私たちは歴史を切り開くただ中にいる。1月11日に八王子市長選挙応援に行った。京都市長選では土月曜日と月曜日2回応援に行った。45年前に20歳になって立川市長選で安倍幸造に投票し当選した。当時と同じ時代になってきているのではないか。今年は、後から見ると画期になった年と言えるのではないか。野党共闘と言うが、難しさもつきまとう。日野の磯崎さんが言ったが、原則的に且つしなやかに対応する、大人の対応が求められるのではないか。今年は総選挙と都知事選がある。再一杯頑張ろう」と閉会挨拶。
地域・職場、団体からの発言
國弘征郎(あいおい損保革新懇)
あいおい革新懇が作った過労死問題のチラシを入れた。大多数が連合労組で、真剣に取り組まれているか問われる状況。市民と野党の共闘の課題としていく必要がある。昨年2月3職場革新懇共催で過労死問題シンポ、11月に加藤弁護士の講演会開催。人間らしいくらしを勝ち取っていく。家族を支援していく。残業実態を調べ是正を働きかけたい。
川和田 博(北区革新懇)
昨年4月の区長選に向け、「みなせん12区」の無党派の方に相談し、「区民の声・北区」結成、多彩な方が参加し22人の呼びかけ人と区長選基本施策を確認。候補者選考委で検討したが難航。決まらなかったら解散確認。前回出た私は絶対出ないと表明していたがぎりぎりで決意し、一気に選挙態勢になり、3月21日にキックオフ集会。画期的な選挙となった。総選挙に向け「みんなで選挙@北」活動をバージョンアップしていく。
浅沼秀行(板橋革新懇)
16年に「チェンジ国政板橋の会」結成。市民の政策と統一候補を生み出そうとしたが、希望の党でごちゃごちゃになり、立民も共産も出て下村に負けた。今度は勝ちたいと8月に再開、12月13日に懇談会、立民、国民、共産、社民、新社会が参加。11区で統一してたたかうことを参加者全員と各政党で確認。事務局会議で区内を6ブロックに分けて総選挙をたたかうことが確認。革新懇は、今後、日米安保、都知事選の学習会を予定。
星 憲彦(三多摩革新懇)
三多摩における昨年の9市長選での「市民と野党の共同・共闘」は、新しい時代に入ったと感じさせる大きく発展だった。三多摩の各地域は3000万署名よく頑張った。新しい改憲発議阻止緊急署名も頑張る。2月26日スタート集会開催する。横田基地周辺から検出の有害汚染物質・有機フッ素化合物・PFOS,PFOAに注視していく。
昨年5月に市民と野党の13項目共通政策発表、市民に知らせようと西東京市民連合でリーフを3000枚作成配布。9月には市民と野党の懇談会を開催、共産、立民、社民参加。12月の3市共催の実行委による前川喜平講演会に1100人参加。2部では立民・末松議員、共産・笠井議員、社民・福島議員が参加。各野党をよび意見を聞くことは新鮮だ。全国革新懇の乾さんが、地方政治が変わらずして国政が変わるわけがないと言っていた。革新懇の活動がずっと大切だ。
丁 弘之(府中革新懇)
明日府中市長選の投票日。市民連合の取り組みをどう市長選に生かすか、8月から協議、政策委員会と選考委員会を立ち上げた。350億円の再開発が見事に失敗、争点も明確に。市長選で立民は現市長を推し批判がある。2月半ばに菅直人議員を呼び国政懇談会、修復を図る。府中革新懇ニュースを2500部印刷配布。全国・東京・三多摩・府中ニュースの4点セットの購読は200人。ニュースに積極的に投稿してもらい、その後もつなげている。市議30人中、10人読者。東京革新懇の合併号は毎月発行の検討を。
鶴岡秀将(東水労)
一昨年12月、水道法改定が8時間の審議で強行。水道民営化を法律上裏付け。東京都水道局は、昨年6月の方策で、営業部門10年間、技術部門20年間で全部民間委託打ち出した。水道局職員は、本庁で800人、23区で3000人。出先は営業と技術職、大規模民間委託で民営化に準拠。既に21の営業所のうち6が外郭団体に委託、4月に世田谷営業所を出す動きで、東水労は12月20日にストに突入。
阿部早苗(みんなの新宿をつくる会)
一昨年の11月区長選。要求出し合う学習交流会を企画したら、デモの出発地を1カ所に制限との区の動きに、その取り組みの出発点に。立民、共産、社民参加の超党派の取り組みに。ヘイト規制についても超党派の取り組みで基準での規制となった。区長選も超党派でやろうと盛り上がったが、候補者で難航、自由党の野沢さんが名乗り上げ、共同した選挙でその後につながった。1区市民連合は去年から定期的に国会報告もやり、2月に結成3周年の記念のつどいをやる。市民と野党の共闘の前進めざし頑張りたい。
奥田靖二(宗平協)
八王子市長選は明日投票日。知り合いに話してほしい。神主を20数年頑張ってきた。神社、お寺、教会に行って、自衛隊の中東派遣や戦争等聞かせてと話してほしい。参加もしてもらい、運動の幅を広げてほしい。催事の中で、憲法とか平和について話しもしてきた。福島には毎年行って追悼するとともに、原発の廃棄を求めている。宗教者とも仲良くなってほしい。
田辺良彦(共産党都委員会)
党大会での立憲民主党・安住国対委員長の挨拶で「国会運営や国政選挙で一体感のある協力をしていこう。そうすれば自然とその先に政権が見えてくる」と述べた。3年前の挨拶は、政策協議の「その先に選挙協力の形が見えてくる」、共闘の前進がクッキリと示された。都段階でも、非公式で野党幹部が一堂に会し、総選挙や都知事選での協力について議論が重ねられている。都知事選勝利とともに、総選挙で「共闘の勝利と本共産党の躍進」の両方をやり遂げるために全力を尽す。
磯崎四郎(日野革新懇)
昨年、21区市民連合連絡会は、野党と市民の対話、政策フォーラム、集会などを重ね、「21区から野党連合政権の実現を」と取りくんできた。立民と共産から予定候補が出て様々な議論があるが、私は「統一候補は納得できる形で決める」「共闘の目標は政権をつくり政策を実現すること」と主張。お互いの思いを認め理解し合う努力が求められる。革新懇、市民連合、それ以外の多様な思いを持って合流してくる市民についても。原則を重視しつつ、多様性を生かした柔軟な運動を工夫しよう。
大井一雄(渋谷革新懇)
16年暮れに渋谷市民連合は、東京革新懇から「市民連合の交流組織『つなぐ会』がありますよ」と情報をいただき、中野のみなさんと出会い7区市民連合結成に向かった。7区市民連合は9月に長妻昭さんと懇談会をもち、12月には立民、国民、共産、社民4党の政策討論会を開催。「野党は連合政権を」の声が市民からも政党からも響いた。
あいおい革新懇がつくった過労死に関するビラを持ち帰り、家族、友人、知人に渡してほしい。さらに必要なら連絡頂きたい。
告示まで半年切った都知事選は、歴史的な選挙。安倍改憲暴走政権を倒し、新しい政治をつくるたたかいと一体だ。選挙構図は小池都政との対決。小池都政が、都民との約束破り、都民の願いに背を向けていることを多くの都民に広げられるかにかかる。その広げる力が“市民と野党の共闘”。フラットな共同を広げよう。「呼びかけ人会議」を近々に開催する。小池知事の提案する予算案・長期ビジョンはアベノミクスの具体化。都政を都民の手にとり戻そう。
吉武 勝(小金井革新懇)
12月の小金井市長選は河野候補(自公)、森戸候補(共産、無所属議員2、みんなの市長を作る会こがねい)、西岡現市長(立憲、ネット、緑等)での選挙。現市長は公約違反を重ね、法律も守らないと批判強い。候補擁立協議が重ねられたが決まらず、共産・森戸議員が意思表明。共産市議では勝てない、自公市長復活させないと西岡市長をネット等が応援。結果は自公候補惨敗、森戸候補は共産党籍候補最高得票。西岡市長は前回より伸ばし再選。年明けから、ピースアクション共同行動、総選挙の共同に向けリベラルのしこりの修復が進んでいる。
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