高田 健 総がかり行動実行委員会共同代表
10月21日に開催された東久留米革新懇学習交流会での高田健さんの講演の要旨を紹介します。
10月21日に開催された東久留米革新懇学習交流会での高田健さんの講演の要旨を紹介します。
沖縄知事選と自民党総裁選
沖縄県知事選挙は、オール沖縄対安倍政権のたたかいであり、玉城デニーさんの勝利は大変な成果だ。基礎票では10万負けていたが、8万票差の文字通り「圧勝」した。無党派層の7割、自民支持の2割、公明支持の3割以上がデニー氏に投票した。保守派と創価学会の一部と連合して野党各党は結束してたたかった。県知事選での野党の共闘は参院選での共闘につながる。
安倍首相は総裁選での圧勝し改憲に弾みをつけようとした。議員票で8割とったが、党員党友票では55対45、104万人のうち投票は60万人余。安倍支持は全体の30%。開票後は安倍は仏頂面、改憲の弾みに失敗した。
第4次安倍内閣は極端な改憲シフト。自民党総務会は自民党両院議員総会と同じ機能であり、一の子分の加藤勝信を総務会長に据えた。改憲推進本部長には直系の子分下村博文。内閣も極右内閣だ。
安倍改憲スケジュールの遅滞
通常国会では森友・加計疑惑に象徴される国家の私物化・腐敗・破壊とたたかい、安倍政権を窮地に追い込み、安倍は目標にした「改憲発議」ができなかった。
運動の力で自民党の改憲スケジュールは大幅に遅れている。自民党は昨年改憲案の審議と今年の通常国会での改憲発議をめざしたが、改憲案の昨年中の取りまとめに失敗。3月の党大会でも9条での自衛隊明記など「改憲4項目」の条文素案でお茶を濁して、総裁選へ。安倍首相は臨時国会での改憲案の実質審議は不可能と容認した。
公明党は来年4月の統一地方選を控えているため、改憲派と見られたらピンチと、何度も安倍に頼まれているが山口代表は共同改憲案の作成を拒否している。今回は自民党単独案のみだ。
憲法審査会開催で与野党対立している。自衛隊観閲式で安倍首相は自衛隊を憲法に書き込むような話をした。99条の憲法擁護義務違反をやっている安倍が憲法審査会を開こうと言っても野党は納得しない。憲法審査会は、テーマを決めての討議と、自由討論がある。自由討論の時に自民党案を一方的に言うだけだ。臨時国会の憲法審査会は改憲手続法の修正問題から始めざるをえない。
臨時国会で自民党案を説明しても、改憲への世論の支持は極めて厳しい。「共同」の10月の世論調査でも提出に「反対」が48.7%、「賛成」が36.4%だ。
安倍首相は引き続き次期通常国会での改憲発議、国民投票をめざしている。1月から6月までに間に強行採決できる討議が出来るかという問題だ。日程的には極めてきつい。まず国会の一番大事な仕事である予算案の審議が3月までかかる。4月統一地方選。天皇代替わり、安倍政権あげての大祝賀行であり、10日間の大型連休。国論を二分する改憲議論できない。そのあと6月末から参議院選挙。
予算審議と並行して憲法審査会開かせることは考えるだろう。一方で予算委員会で、山積する課題で野党の一斉追及も行われる。対立激化し憲法審査会に野党が出なくともやるかも知れない。
無理やり強行採決すれば、改憲国民投票で負けるという怖れを安倍政権に抱かせることが出来るかだ。
私たちに勝機があることを確信し、運動を強めることこそ重要だ。
安倍政権を倒すたたかい
改憲発議ができない状況に追い込んで、遅くとも参院選で安倍政権を倒す。ダブル選挙は安倍の政治的ばくちとしての可能性はある。
市民のたたかいは与党を揺さぶり、野党を結束させ、政治の動向に決定的な影響を与える。参議院選挙で私たちは勝てるかもしれない状況だ。参院選に向け、全力でたたかおう。それまで元気に生き抜きたたかおう。韓国のようなたたかい、民衆の運動で東アジアを変える。アジアで憲法9条を生かすチャンスが来ている。
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