立憲民主党衆議院議員
海江田万里さんにインタビュー
12月11日、東京1区で当選を果たした海江田万里さんに議員会館で、今井・松元がインタビューしました。海江田さんは、選挙最終盤「私は必ず勝利します。勝利したなら野党共闘と市民の勝利です」と語っています。
市民と野党の共闘についてどう考えていますか
憲法違反の安全保障関連法を廃止しなければならないことがあって、旧民進党からの一つの流れだ。去年の参議院選挙でも1人区、2人区で野党共闘が出来た。その流れをとめてしまったのが、民進党の代表に前原誠司さんが選ばれたことだと思う。
私はその共闘の流れを受け継いでいたつもりだ。選挙直前でバタバタということではなく、政党と市民団体の有志によって、政策のすり合わせや政治情勢の分析を月1回のペースで1年以上やっていた。1区内の市民の集会にも、戦争法反対の立場から出来るだけ顔を出していた。
選挙戦の中で感じたことは
他の野党の皆さん方や市民連合の人達が本当によくやってくれた。同時に立憲民主党に風が吹いたことは選挙の中で肌で感じた。枝野代表が、初盤、中盤、終盤と3回1区に入ったが、回を追う毎に聴衆の数が増え、熱気も盛り上がってきた。政権交代の2009年の時も、鳩山さんが1区に入ってくれたが、その時をはるかに上回る聴衆の数と熱気だった。
市民の選挙運動をどう感じましたか
一つは市民の中でも大学の先生や弁護士など社会的影響のある方が支えてくれたこと、二つは草の根の市民がボランティアを担い支えてくれたことだ。もちろん先生方もボランティアも担ってくれた。
いつもは応援演説は政治家だが、市民の方の演説は、むしろ聴衆に聞いてもらえたのではないか。知的刺激も受けた。
今後、どんなところを力点に活動されますか
市民連合の方が間に入ってくれて政策協定を結んだ。共謀罪廃止法案を国会終盤で提出できた。残念ながら議論されることはなかったが、一つ一つ国会の中で約束したことを守っていくことだ。一番大きなことは改憲の発議を阻止していくことだ。今回の総選挙で自民党の小選挙区における投票は、絶対得票率では27%位だ。それで小選挙区の7割の議席を占めている。国会の構成が民意を必ずしも反映していない。国会で2/3いるから発議だ国民投票だと言うのは違うのではないか。
働き方改革やアベノミクスをどう考えますか
働き方改革の中には、過労死の根絶やサービス残業やめようとかの側面があるが、通常国会に出てくるホワイトカラーエグゼンプション、残業代ゼロ法案と言っているが、過労死根絶等に逆行するものだ。しっかり反対していく。
アベノミクスで、曲がりなりにも効果を生んできたのは金融の超緩和だが限界に来ている。それに代わって分厚い中間層を復活させることで対峙していこうと思っている。
日本の政治変革を展望したとき何が求められますか
中長期の展望を持たなければならない。政権交代というと、93年の細川内閣でもそうだが、まず参議院選挙が非常に大事だ。参議院選挙で王手となって、次の衆議院選挙で政権交代していく。2009年の政権交代も、2007年の参議院選挙で「失われた年金」で民主党が躍進したことがつながっている。私たちが政権を失った2012年というのも、2010年の参議院選挙で自民党を勝たせてしまったところに原因があると思っている。まず、2019年の参議院選挙で野党共闘の実をあげていくことが大事になっていると思う。
改憲反対の市民の運動について
自民党に対しても市民のうねりは大きなプレッシャーになる。発議して国民投票で負けたら、その瞬間に内閣総辞職となる。国民の声を草の根から掘り起こしていくことは、自民党に対する圧力をかけることになる。是非、そこはお願いしたい。私たちもしっかり声を聞いて国会で活動していきますから。
憲法の問題は、51対49でやるのは間違い。7割8割の人が「そうだね」と言ったときに憲法を変えるべきだ。公明党の山口さんが7割8割と言ったのはその通りだと思う。
読者へのメッセージを
あなたの周りで、今の憲法を守らなければだめだということを、自分の奥さん、子どもたち、隣近所、町会の人、サークルの人々に、是非広げてほしい。
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