2019年10月23日水曜日

10.22地位協定学習交流会に130人参加
日米地位協定の無残な実態鮮明に
 1022日午後1時から全労連会館で、会場一杯の130人の参加で地位協定学習交流集会が開催されました。安保破棄中央実行委員会、全国革新懇、憲法共同センターの共催。
講演Ⅰでは沖縄知事公室長の池田竹州さんが、沖縄県が行ったドイツ、イタリア、ベルギー、イギリス、オーストラリアの各国のアメリカとの地位協定等の調査内容を報告。いずれの国でも、国内法が適用され、米軍基地への立入権を有し、訓練・演習は各国の承認が必要、航空機事故は各国が規制・調査を実施する等、日本とは根本的に違う事実が明らかにされました。
講演Ⅱでは、ジャーナリスト・「平和新聞」編集長の布施祐仁さんが、「日米地位協定抜本改定に向けて何をすべきか」と題して講演。世界でも異常な主権放棄の内容であること、各国がアメリカとの地位協定の改定を重ねているが日本は占領下の1952年で作られた行政協定の内容がほぼ継承されていること、地位協定に関しアメリカの考えも変わっているにもかかわらず日本側が改定を要求していないこと、地位協定改定は日本国民の命・安全・人権を守るために必要であること、日米安保条約の賛否を超え一刻も早く実現すべき課題であること、事故を機にドイツ・イタリアで改定させたように日本の世論がカギを握っていることなどを強調しました。(その中に資料は下記参照)。

小田川義和全労連議長が開会挨拶、井上哲士議員が国会報告、東森秀男安保破棄中央実行委事務局長が報告と提案、沖縄の仲山忠克弁護士が特別報告、牧野富夫全国革新懇代表世話人が閉会挨拶を行いました。「報告と提案」では、①国民的運動にするための共同の拡大、②学習運動を大きく広げる、③自治体意見書採択、④20206月までに請願署名500万人分の達成が提起されました。
討論では、長野から県も入れて78自治体中42自治体(54%)で意見書採択がされている状況の報告。東京からは、今井東京革新懇事務局長が、1月の総会で日米地位協定改定に取り組むことを確認し、614日に、安保破棄東京実行委・東京平和委・東京革新懇の3者共催で「日米地位協定の抜本的改定をめざす全都学習会」を122人、35地域からの参加で開催し、7自治体で意見書採択、学習会が目黒、文京、江戸川などかなり広がってきていること、横田基地オスプレイ撤去を求める運動・騒音被害訴訟・横田空域問題などとの連携強化などを発言しました。
布施講演の資料の一部
〇米国務省が2015年にまとめた地位協定報告書
「米国の安全保障における支援と協力を評価する国々でさえ、国家主権の問題にますます敏感になっており、米国への依存と服従を認めることは政治的により困難になっている」「米国は地位協定交渉で譲歩する能力を高めるべきだ」
〇安倍首相の国会答弁(2013423日)
「(地位協定は)我が国が戦争に負けて米軍の占領を受け入れた名残と言ってもいいんだろうと思う」「(横田空域など)これは我が国のまさに領空であり空域であるので返還していただけるような努力はしていきたい」
〇自民党国会議員でつくる「日米地位協定の改定を実現し、日米の真のパートナーシップを確立する会」
2003年に改定案をまとめた。基地内への立入を含めた必要な措置が取れる。訓練は原則提供施設・区域内で行い、例外的にそれ以外で行う場合は日本側の同意が必要。日本の法令遵守義務明記。合同委員会の合意事項は速やかに公表など。
〇「増補版・日米地位協定の考え方(外務省)」
「(横田空域等の)管制業務を米軍に行わせている我が国内法上の根拠が問題となるが、この点は、(日米)合同委員会の合意しかなく、航空法上の積極的な根拠規定はない」

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